二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

富士市での調整会!

2021-11-24 16:52:51 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
ほぉさんなら、面白おかしく書けるのでしょうが、それよりこんな富士山ほぉさんが見たら喜んだでしょうね!


昨日23日咲音会の深澤先生のご要望もあり、富士市で二胡の調整会を開きました。
豪雨の中、東名の大渋滞の中普段の倍も時間がかかりましたが、体力温存考えて、前泊の予定で正解でした。
そのくらい沢山の二胡の調整をいたしました。

出てくるは出てくるは、その8割までが、ガチガチに固まって動きにくくなった木軸の削り合わせ。
チョークの粉がたっぷり入っていましたから、水分で固まってしまっていたのです。
硬いから動かさない、調弦は微調整器で、動かさないからさらに固まっています。
これらの楽器全て一つのメーカーでした。。。。

削って削って、一日過ぎた感じです。
今回一緒に行っていもらった、弦堂さんにも、日本の二胡の実態はこんなものなのだと、
見てもらったのもよかったかなと思うのです。
弦堂さんは、ご自身が扱ってきた二胡に比べて、とても信じられなかったようです。

その弦堂さん、調整以外に、福音弓をお試しの方々に、やっと出来上がった二胡用松脂を盛んに試してもらっていました。
まずは、お客様ご自身の弓を、
弓毛を、例の眼鏡拭きで以前の松脂を落としてもらい、2,3回二胡用松脂を塗ると、
全てのお客様が、弾きやすいと大変驚かれていたのを、木軸を削りながら脇で聞いていました。
この松脂は製造にかなりてこずる松脂です。色々な意味で、お陰で、予定よりどんどん遅れます。
松脂はそもそも割れやすいものですが、割れにくくしようとひまし油などを加えた松脂と違い、
この二胡用松脂。かなり割れやすいです。それを何とか、運送上で割れないものにしようと、色々頭をひねっていたのです。
とにかくさらっとしている、音もさらさらと自然に流れ出てきます。
弾く人の気分を反映して、強く弾けば大きく鳴り、かすかに蜘蛛の糸を紡ように弓の先端にまで伸ばしていくと、
限りなく細く、しかししっかりと音がつながります。掠れるように消え行くようにと思いを込めると、
その思いにしたがって音色を紡ぎ出すのです。
もうすでにヨーロッパにまで渡っています。
(まあ、この松脂名前がやっと決まり光舜松脂となりました。AmberRosinという商品が既にあったのです。)

そんなこんなで一日があっという間に過ぎてしまいました。
今回の二胡のトラブルをまとめると、あまりにも多くの二胡の木軸がまわしにくかったり動かなかったり、
そして弓による雑音、
木軸も削り駒も高さを合わせ、絞めるところは絞めて、さーーて、弾いてみると、
なんだかぎしぎしと、そこで眼鏡拭きで弓毛を拭いてみると、綺麗になりだします。
これは松脂の塗りすぎ、ガサガサ音がするからさらに塗って、と、その松脂が固まってしまっていたりもします。
松脂塗りすぎ注意!!!

そんなこんなの2年ぶりの富士市での調整会でした。
深澤先生ありがとうございました。

工房光舜堂西野和宏

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