弓の変化の大きいのは、温度と湿度です。
馬毛は温度が高くなると、縮みます。
中国人の演奏家の中には、弓毛の束の中に少しゆるくなって伸びたのがあると、ライターで炙ったりして、その緩んだ毛を縮めたりする方もいるくらいです。
良い子は絶対にまねをしないでください!
かなりコツが必要ですから、下手すると馬毛全体が燃えてしまいます。
反対に温度が高くなると、伸びるのが、竹の方です。
長さが伸びるわけではなく、竹の部分的に曲げてあるところが、温度が高くなると、少しだけですが緩みます。
元々からして、熱をかけて、曲げるのですから。
竹を曲げるというのは、熱をかけて、内側を圧縮して曲げるのです。
鉄などの場合は、曲げる時には外側を伸ばします。
竹や木などは、外側を伸ばすと割れてしまいますので、熱をかけて柔らかくして、内側を縮めていくのです。
その縮めた内側が温度の変化、そして湿度の変化によって、少し戻ったりもします。
案外、皆さんが何だか弓の感じが、昨日とは違うなと感じたりするのは、舞台に立った時でしょうね。
舞台のトップライトやフットライトが当たったりすると、弓毛は縮みます。
ですから跳ね返りも大きくなって、昨日はうまく換弦出来ていたのに、??音ものびやかだったのに、??
ゆったり弾けていたはずが、、、などというのはあがっているからだけではないようなこともあると思います。
以前、イタリア産の馬毛をチェンミンさんに試していただいた時に、
リハーサルの時にはとても良い感じだったのに、本番になって、弓毛のゆるみがほとんどなくなって、弾くのに苦労したと、教えられました。
そのくらいに弓毛が縮んだのです。
通常弓毛を張る時には、少しネジを締めて、完成した時に毛にアドビが出るようにネジを調整してから張ります。
その遊びが無くなっていた、という事は、3ミリくらいも縮んだようなのです。
この辺をきちんと教えていただけるのは、大変ありがたいことで、チェンミンんさんに感謝です。
私がいくらいろいろ試したとしても、舞台の上での弓の変化など絶対に気が付かないでしょうから。
このように、弾く方に教わる知識も、楽器を作ったり、弓を作ったりする上では、とても重要ですね。
勿論演奏家だけでなく、二胡愛好家のご意見というのも色々取り入れていっています。
これはほぉさんによくしかられたのですが、
「物を作る人は、ついつい、自分の技術に溺れるんですよ、作品では無く良い道具を作るんですからね!」
はい気を付けます!!
弾く人があってこその、弓つくりですから。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ
馬毛は温度が高くなると、縮みます。
中国人の演奏家の中には、弓毛の束の中に少しゆるくなって伸びたのがあると、ライターで炙ったりして、その緩んだ毛を縮めたりする方もいるくらいです。
良い子は絶対にまねをしないでください!
かなりコツが必要ですから、下手すると馬毛全体が燃えてしまいます。
反対に温度が高くなると、伸びるのが、竹の方です。
長さが伸びるわけではなく、竹の部分的に曲げてあるところが、温度が高くなると、少しだけですが緩みます。
元々からして、熱をかけて、曲げるのですから。
竹を曲げるというのは、熱をかけて、内側を圧縮して曲げるのです。
鉄などの場合は、曲げる時には外側を伸ばします。
竹や木などは、外側を伸ばすと割れてしまいますので、熱をかけて柔らかくして、内側を縮めていくのです。
その縮めた内側が温度の変化、そして湿度の変化によって、少し戻ったりもします。
案外、皆さんが何だか弓の感じが、昨日とは違うなと感じたりするのは、舞台に立った時でしょうね。
舞台のトップライトやフットライトが当たったりすると、弓毛は縮みます。
ですから跳ね返りも大きくなって、昨日はうまく換弦出来ていたのに、??音ものびやかだったのに、??
ゆったり弾けていたはずが、、、などというのはあがっているからだけではないようなこともあると思います。
以前、イタリア産の馬毛をチェンミンさんに試していただいた時に、
リハーサルの時にはとても良い感じだったのに、本番になって、弓毛のゆるみがほとんどなくなって、弾くのに苦労したと、教えられました。
そのくらいに弓毛が縮んだのです。
通常弓毛を張る時には、少しネジを締めて、完成した時に毛にアドビが出るようにネジを調整してから張ります。
その遊びが無くなっていた、という事は、3ミリくらいも縮んだようなのです。
この辺をきちんと教えていただけるのは、大変ありがたいことで、チェンミンんさんに感謝です。
私がいくらいろいろ試したとしても、舞台の上での弓の変化など絶対に気が付かないでしょうから。
このように、弾く方に教わる知識も、楽器を作ったり、弓を作ったりする上では、とても重要ですね。
勿論演奏家だけでなく、二胡愛好家のご意見というのも色々取り入れていっています。
これはほぉさんによくしかられたのですが、
「物を作る人は、ついつい、自分の技術に溺れるんですよ、作品では無く良い道具を作るんですからね!」
はい気を付けます!!
弾く人があってこその、弓つくりですから。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ