二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

まずは二胡を、調整するのを見て見ませんか。

2024-05-06 10:10:16 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
二胡の場合だけではないかもしれませんが、まず基本は弾きこみでしょう。
弾き込んでいかないと本来の音が出にくいです。
特に二胡の場合は、木が厚いですしその上硬いです。
木で作られた楽器が音を出すのは、音色を出すのは楽器全体が振動しているからです。
弦も胴も棹もです。
蛇皮はその振動の原動力になります。
しかし響いているのは楽器全体なのです。
弾き込んでいくうちに、様々な雑音が消えていくのですが、それでも残って来る雑音や不愉快な音色というのがあります。
それは木軸のがたつきや、台の不安定さ、時には棹の曲がりや、蛇皮の均一でない伸び具合だったりもします。
弾きこんだうえで、まずはそれらの動かないところは、動かないように固定して、動くべきところは綺麗に動くようにしていく。
それから大切なのは駒の高さの調整でしょう。
蛇皮は最初はかなり硬いものです。それが弾きこむうちに次第に柔らかく伸びてきます。
その伸び九合に合わせて駒の高さを調整するか、あるいは選んで変えていくことが必要です。
ヴァイオリンの駒などは、表板に密着するように丁寧に削り合わせています。
蛇皮は、鱗があるおかげで密着するというわけにはいきません。それでも蛇皮は生ものですから、駒の木の硬さに負けて弾きこむうちに次第に駒の底面に合っていきます。新しい皮の場合、一月くらいは掛かるようです。
そのくらいになって、皮と駒がなじんでくると突然の響きが良くなってくるのを感じられるはずです。
駒も育ちますし皮にもなじんで密着とはいかないまでも弦の振動を残さず伝えられるようになるのでしょう。
ですから。そのことを想定して、もしご自身で駒を選んだりするときにはなるべくなら以前使っていた駒の底面の形に近いものを選ぶと、比較的早くなりはじめるようです。
そんな知識を、皆さんと共有しようと思いまして、毎年関西や富士で調整会を開いています。
富士はもうすでに満席になりましたが、神戸元町の「あーるふぅ」さんでの調整会6月2日は少し余裕があるようです。
また、ヴァイオリンなどの調整と違い、二胡の調整は多少手を動かすのが好きな方でしたらできるはずなのです。
ですので見にいらっしゃるだけでも、お勧めいたします。
お客様に対面して、一台一台説明しながら調整を勧めますので。
では、神戸元町の「あーるふぅ」さんでお会いしましょう。
工房西野和宏&ほぉ・ネオ

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