楽器としての完成度を追及する、というのが、私のテーマであるべきだなと言うことが、
はっきりと私の中で、認識されたと思います。
もちろん、今の楽器のままでも問題はないのだとも言えます。
今市販されている二胡、全部が全部、高音が出ないというわけではありませんから。
ただし、その数は非常ーに少ないのも事実です。
それと、楽器としては、ただ高音がでればよいと言う物でもないでしょう。
音の質、響き、鳴り、そして、メンテナンスのしやすさ。
どんな楽器にも、量産品と一品制作品と言うものの差はあります。
それらが金額になって表れて来るのでしょう。
しかし、二胡の場合その差が解りにくいというのはありますが、
それらの違いは、必ず、弾きやすさ、響き、鳴り、それと、弾く人の感じる心地よさ、
と言う物の違いになって表れてきます。
それにしても、元々二胡の持っている、不安定さと言うことでは、
バイオリンなどの楽器の、レベル差以上の、開きがあるような気がします。
私の、作る二胡の、もう一つの命題は、金額と言うことでしょう。
ギターを作っている友人の、1台当たりの金額は、大体6、70万円します。
制作に、人によっては3ヶ月くらいかかります(この制作日数は、人によってずいぶん違いますので)
バイオリンが、やはり、3ヶ月位だそうです。
2胡は、?
私の場合、皮に、3ヶ月位は、掛ってしまいます。
一回の工程は、2時間位でしょう。
水にぬらして、1日置きます。
裏の取りきれていない、脂肪など、取り、
ある薬品で加工します。この間、8時間、付きっきりです。
皮の、厚みと、質によって時間が変わりますから、やりすぎると、
本張りの時に、破けます、し、質が落ちます。
それを、それぞれ、水洗いにかけ、乾かします。
1週間ほど乾かして、また水につけ、4時間ほど、待ち、
仮張りをします、
これは、本張りの、6割位の、力加減から初め、
乾かしては、また水につけて、徐々に力を加えて、5回ほど繰り返して行きます。
これを、一気にやると、本張りをしたつもりでも、張りきれていないことが、多いのです。
これは最初に弾いてみると、わかります。
思ったよりも、低音が響きすぎて、高音が出にくいのです。
量産品の場合、この状況は、かなり多くみられます。
もちろん、最初は、鳴りにくくても、全体のボリュームが大きくなりますから、
それに従って、高音も、鳴りやすくはなります。
その後の、伸び代、と言うのがなく、わりといつまでたっても、音のふくよかさ、
鳴りの伸び、と言うのは出にくい物です。
これは、量産品である以上仕方のない事では、あります。
このことは二胡に限らず、どの楽器でも同じことが言えます。
ただ、二胡の場合、余程しっかりした紹介者、或いは、目利きでないと、
その違いが、出来上がって直ぐには、はっきりとは分かりにくいというのは、問題でしょう。
木の場合、製材から、乾燥まで含めれば、大体、半年は掛ります。
おおざっぱに、製材し、
二胡の、胴や、棹の大きさに近い状態で製材してから、3ヶ月、
胴の、6角形の筒にしてから、1ヶ月、待つ時間と言うのも、沢山あります。
その間黙って待っているわけではありません。
荒く製材し、桟積みして乾かし、6角にして、30度っくらいの温度になるように、乾燥場を維持します。
内部の削りは、一度荒削りして、待ちます。1ヶ月ほど。(季節によって変わります)
再度削って、仕上げます。
問題は、これら二胡を削る刃物の問題です。
超鋼と言う刃物を使います。この刃物を研ぐのには、ダイアモンドの砥石を使うきりないのです。
普通の砥石では、引っかかりもしません。
この刃物が、大体、10セットの、胴を作ると、切れなくなります。
ローズウッドや、黒檀と言うのはそういう硬さの、木なのです。
この項続く。
西野和宏。
はっきりと私の中で、認識されたと思います。
もちろん、今の楽器のままでも問題はないのだとも言えます。
今市販されている二胡、全部が全部、高音が出ないというわけではありませんから。
ただし、その数は非常ーに少ないのも事実です。
それと、楽器としては、ただ高音がでればよいと言う物でもないでしょう。
音の質、響き、鳴り、そして、メンテナンスのしやすさ。
どんな楽器にも、量産品と一品制作品と言うものの差はあります。
それらが金額になって表れて来るのでしょう。
しかし、二胡の場合その差が解りにくいというのはありますが、
それらの違いは、必ず、弾きやすさ、響き、鳴り、それと、弾く人の感じる心地よさ、
と言う物の違いになって表れてきます。
それにしても、元々二胡の持っている、不安定さと言うことでは、
バイオリンなどの楽器の、レベル差以上の、開きがあるような気がします。
私の、作る二胡の、もう一つの命題は、金額と言うことでしょう。
ギターを作っている友人の、1台当たりの金額は、大体6、70万円します。
制作に、人によっては3ヶ月くらいかかります(この制作日数は、人によってずいぶん違いますので)
バイオリンが、やはり、3ヶ月位だそうです。
2胡は、?
私の場合、皮に、3ヶ月位は、掛ってしまいます。
一回の工程は、2時間位でしょう。
水にぬらして、1日置きます。
裏の取りきれていない、脂肪など、取り、
ある薬品で加工します。この間、8時間、付きっきりです。
皮の、厚みと、質によって時間が変わりますから、やりすぎると、
本張りの時に、破けます、し、質が落ちます。
それを、それぞれ、水洗いにかけ、乾かします。
1週間ほど乾かして、また水につけ、4時間ほど、待ち、
仮張りをします、
これは、本張りの、6割位の、力加減から初め、
乾かしては、また水につけて、徐々に力を加えて、5回ほど繰り返して行きます。
これを、一気にやると、本張りをしたつもりでも、張りきれていないことが、多いのです。
これは最初に弾いてみると、わかります。
思ったよりも、低音が響きすぎて、高音が出にくいのです。
量産品の場合、この状況は、かなり多くみられます。
もちろん、最初は、鳴りにくくても、全体のボリュームが大きくなりますから、
それに従って、高音も、鳴りやすくはなります。
その後の、伸び代、と言うのがなく、わりといつまでたっても、音のふくよかさ、
鳴りの伸び、と言うのは出にくい物です。
これは、量産品である以上仕方のない事では、あります。
このことは二胡に限らず、どの楽器でも同じことが言えます。
ただ、二胡の場合、余程しっかりした紹介者、或いは、目利きでないと、
その違いが、出来上がって直ぐには、はっきりとは分かりにくいというのは、問題でしょう。
木の場合、製材から、乾燥まで含めれば、大体、半年は掛ります。
おおざっぱに、製材し、
二胡の、胴や、棹の大きさに近い状態で製材してから、3ヶ月、
胴の、6角形の筒にしてから、1ヶ月、待つ時間と言うのも、沢山あります。
その間黙って待っているわけではありません。
荒く製材し、桟積みして乾かし、6角にして、30度っくらいの温度になるように、乾燥場を維持します。
内部の削りは、一度荒削りして、待ちます。1ヶ月ほど。(季節によって変わります)
再度削って、仕上げます。
問題は、これら二胡を削る刃物の問題です。
超鋼と言う刃物を使います。この刃物を研ぐのには、ダイアモンドの砥石を使うきりないのです。
普通の砥石では、引っかかりもしません。
この刃物が、大体、10セットの、胴を作ると、切れなくなります。
ローズウッドや、黒檀と言うのはそういう硬さの、木なのです。
この項続く。
西野和宏。
う~~ん、道のりは長いですよ。そう簡単に死ねませぬよ(笑
まさにこれからは、
『ぼくの前に道はない。ぼくの後に道はできる』
っていう領域になっていきます。極端な話、茨の道かも(笑
今までずーとそうだったから
そろそろ楽になりたいです。