ロシアの攻勢が報道されているが、圧勝している訳ではないので、大きく見れば戦争は膠着状態です。ウクライナ軍はロシア軍を一掃できず、ロシア軍は占領地をロシア領として安定化できません。
NATO諸国は、ロシアの侵攻がどうなるか注意深く観察し、戦争の長期化を恐れず、ロシアの戦争疲れを待っています。ロシア孤立化を着実に進めています。中国がロシアに同調する形で停戦を提案しているが、中国も孤立化しつつあります。
大半の国がウクライナを経済支援しており、戦場は地獄ですが、非戦場地での小麦の生産は世界食糧戦略の一環として生産・流通の安定化が進められており、すでにウクライナは防衛戦争を続けながら、復興への道を歩み始めています。
今がチャンスとロシアとの経済交流を拡大している国がありますが、ロシアのウクライナ戦争を非難している国々は、その経済行動に厳しい目を注いでおり、ロシアにとってもロシアとの経済交流を拡大している国にとっても発展性、安定性に疑問があります。
ロシアに対する外国の経済支援は乏しく、ロシアの人々は戦争コストに苦しみ、経済は低迷が続くのでないでしょうか。
ロシアの人々が戦争に疲れたところで停戦交渉が行われるでしょう。占領地返還、ロシア軍撤退だけですめばロシアの人々にとってラッキーです。損害賠償を請求されるとロシアの人々の苦しみが長く続きます。
かつてソ連に所属し、ソ連崩壊後もロシア寄りだった中央アジア諸国は、民主主義国寄りとなるでしょう。ロシア連邦が不安定になり、独立する共和国・地域が出るかもしれません。
ロシアのウクライナ戦争はロシアにとって大損です。日本の太平洋戦争が大損だったのと同じです。
どうしてこんな損得勘定ができていない戦争をロシアは始めたのか、不可解です。