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『平台がおまちかね』

2010年02月06日 | 本の記録
最近、図書館で借りて読んだ本です。



<「平台がおまちかね」 大崎梢 著  東京創元社刊 >です。

先日同じ著者の「晩夏に捧ぐ」のレビューを書きましたが、こちらは元書店員だった著者が書店員時代の経験を生かして書き上げた新しいミステリーです。

出版社の新人営業マンが主人公。
書店員とはまた違った角度で書店を眺めながら様々な出来事を推理していく物語の短編集です。

ストーリー的には、第3話目の「贈呈式で会いましょう」が気に入りました。
新人作家の受賞贈呈式の開会目前に新人作家が行方をくらます。
皆で手分けして探していると、恩師でもあるベテラン作家との関係が浮上してくる。

主人公が一番活躍して、一番推理小説らしいストーリーです。

また、最後の章「ときめきのポップスター」では、書店員さんならではのオススメの本が多数挙げられて興味を惹きました。

ポプコンをやってくれ(といっても、かつてのポピュラーソングコンテストではありません。POPの方です)とある書店の店長から頼まれます。
しかも、ベストセラーのような今現在の主流の本でなく、「埋もれてしまった一冊」とか「とっておきの一冊」のような本について・・・と言う条件が出されます。
それぞれの出版社の営業マンたちが自分の一押しの本を選んで、そこに客が興味を惹くような読んでみたくなるような宣伝文句ポップを入れます(イラストなどと一緒に)

その選書が『忘れ雪』 新堂冬樹著
       『青葉繁れる』 井上ひさし著
       『ライオンハート』 恩田陸著
       『母』 三浦綾子著
       『旅のラゴス』 筒井康孝著
       『サンタクロースのせいにしよう』 若竹七海著
       『ななつのこ』 加納朋子著
       『幻の特装本』 ジョン・ダニング著
       『カレーライフ』 竹内真著
       『柳生非情剣』 隆慶一郎著

です。

この中で、私が読んだことがあるのは『青葉繁れる』と『ライオンハート』だけです。
POPを読んで、『忘れ雪』『サンタクロースのせいにしよう』『ななつのこ』を読んでみたくなりました。
とくにこのストーリーでは『ななつのこ』が取り上げられます。

このようなたくさんの本の紹介が読めるのも書店員を経て作家になった著者ならではの作品だと思います。

最近とても気に入っている作家の一人です。