旅の途中

人生は長い旅のようなもの。毎日のつれづれに趣味のあれこれなど書いてみようと思います。

8月納涼歌舞伎・第三部

2014-08-24 12:59:12 | 観劇


本当に久しぶりに歌舞伎を見に行ってきました。

8月は毎年恒例の3部制で、チケットをとらずにいたのですが急に見たくなって
おけぴさんでお世話になって、見たかった三部に行くことができました。
2枚売り出しで取引成立したのが水曜の朝だったので、1枚ずつでもいいですよとのことでしたが、せっかくですから母を連れて行ってきました。

なぜ、見たかったのかというと、三部の出し物が
「勢獅子」
「怪談乳房榎」
この「怪談乳房榎」は中村座のニューヨーク好演の凱旋公演で、アメリカでもとても人気のあった演目だったんですよね。
今は亡き勘三郎さんが演じられたひとり三役早変わりをご子息の勘九郎さんが演じられて、しかも演出上歌舞伎座の舞台に本物の水が流れる滝ができる!という。
これは見たい!とやっぱり思って急遽行くことにしたのでした。

今回のお席はお金もそんなにありませんので(笑)もちろん格安の3階席。5000円也

実は初めて新しくなった歌舞伎座の中に入るので、気合いれすぎて早めに銀座に到着しちゃった。

銀座三越の地下でお弁当を物色するものの、早すぎて傷みが気になったし「これ!」っていうお弁当がないので早々に歌舞伎座へ。
地下の誰でも入れるスペースを母にご案内するも、あまり好奇心のない母の反応イマイチ・・・。
屋上庭園に行ったときは、あまりの小ささに受けてましたけどね。

今は亡き懐かしの歌舞伎役者のパネルの最後に勘三郎さんと團十郎さんがあるのは、何度見ても悲しい・・・。

さて、まずは「勢獅子」
こちらは山王祭でにぎわう江戸の町で鳶頭や芸者衆たちが楽しく踊る舞踊劇。
獅子のユーモラスな仕草に思わず客席から笑い声も。
獅子舞は本当にしなやかで違う人間が二人で踊っているなんて思えないくらい。
病気回復した三津五郎さんと橋之助さんが鳶頭としてコンビで舞い、その息子の国生さんと巳之助さんも出演してらして、とても華やかでした。

続いて「怪談乳房榎」
これはもう、勘九郎さんの三役早変わり!
絵かきの菱川重信、下男の正助、悪役の三次を演じるのですが、当然ストーリー上バッティングするところもあるのですよ。
それを、もううまく演じ分けてわからないくらい早く変わるから、都度都度「すごい」とつぶやいちゃいました。
正助と三次の争うシーンでは、相手の役者さんが顔を見せないように演じるんだけど、途中で勘九郎さんが正助になったり三次になったり。
あれ?いつ変わったの??っていうくらい自然なタイミングなんです。
これって、勘九郎さんだけでなく、相手の役者さんとの息が合わないと絶対できないですよね。
相手役の役者さんもすごいなって思いました。

そして、勘九郎さん。とてもとてもお父様の勘三郎さんに似ていて、本当にビックリしました!

前から似ているとは思っていたんだけど、私自身生で見るのは勘三郎さんがなくなってから初めて。
声といい仕草といい生き返ったのか?と思うほどそっくりで、思わず息を飲みました。
隣で見ていた母もそう思ったそうです。
特に下男の正助役の時が本当に本当によく似ていた!
ただ、生意気なことをいいますとやっぱりまだお若いので、勘三郎さんのもつ深みまではまだまだ似ていないんですけど、とにかくDNAの凄さを感じました。

本当に久しぶりの歌舞伎鑑賞。
演目の情報を得るのが面倒だったり、チケットとるのが面倒だったりと
ついつい、遠ざかっていたのですが久々に見て、たまにはいいな~と思いました。
こうなると9月の秀山祭10月の十七世勘三郎二七回忌、十八世勘三郎三回忌追善公演も見たくなってきます。
3階席でも充分楽しめるし、とっちゃおうかな~。

やっぱりたまには歌舞伎もいいものですね!

☆おまけ・今回のお弁当は天むすにしてみました☆