「逆穴埋め方式(って、もうちっといい名前はないのかね?)」に、ちょびっとだけマイナーチェンジを施してみた。
従来型
問 「のび太」と「ジャイアン」の力関係を表す文を作れ。ただし、解答に際しては、後の語群に
挙げる語句等を漏れなく、順序どおりに用いて一文で書くこと。
語群 のび太 ジャイアン 殴 。
新型
問 「のび太」と「ジャイアン」の力関係を表す文を作れ。ただし、解答に際しては、後の語群に
挙げる語句を漏れなく、順序どおりに用いて一文で書くこと。なお、語群の語句を用いる際
は、必要に応じて活用させたり、助動詞、助詞を補ったりすること。
語群 のび太 ジャイアン 殴る 。
……とまあ、例文が単純なので分かりにくいかもしれませんが、この新方式によって、「活用語をフルサイズで語群に挙げられるようになった」わけです。
今までのやり方だと、活用後は語幹までしか語群に挙げることができなかったんです。
上の例題だと、【のび太<ジャイアン】という力関係、すなわち、【のび太:ジャイアン=殴られる:殴る】という関係が理解できているかどうかが正解・不正解の分かれ道になるんですけど、語群に「殴ら」と活用語尾まで入れてしまっては「分かってなくてもできる」状態になってしまうわけなんですね。
まあ、「殴る」のように、語幹部分が漢字で書けるものはいいんですけど、「する」みたいなヤツになると、どうにも語群に挙げにくくなってしまう、というのが問題だったわけなんです。
で、新方式。こうしておくと、「殴る」という語の使い方は、かなりの選択肢を持ちます。
ざっと挙げるだけでも「殴った」、「殴られる」、「殴るだろう」、「殴らない」……。
実際の国語の読解問題の場合、「のび太とジャイアンの力関係」は「本文」から読み取ることになりますから、生徒は文章を読んで、「殴る」という動詞をどのように使えばいいのか考えることになるわけですね。
また、この新方式の狙いはもう一つあります。
「古典文法」の学習にもフィード・バックされるんではないか、ということ。
ほとんどの生徒は、「口語文法」などふだん意識することはないでしょう。
実際、口語文法への理解は非常に浅い。
だのに、古典の時間にいきなり文法、文法と言われる。
よく分かっている現代語ですら文法的に解析できない生徒に古典文法を学習させる、というのはどう考えても無茶な話だと思います。
まあ、こんな形で、「活用」とか、「助詞・助動詞」という概念に慣れていけば、古典文法への理解も少しは深まるんではないか、と思うわけでして……。
ちなみに、上の例題の解答例は、
のび太 は ジャイアン に 殴ら れる 。
なんですけど、もちろん
のび太 を ジャイアン は 殴る。
という解答も出て来うる。
ただ、いくら係り受けの面で不具合がなくても、こちらが想定していないつなぎ方をした場合、たいてい不自然な語順の「美しくない文」になるので、減点対象にする。
こうすることで、係り受け関係だけでなく、「完成した文の美しさ」ということも学習できるんではないか、と考えています。
今のところ、実験をはじめたばかりですので、これからどうなるか分かりませんが、しばらく様子を見て、改良を加えていこうかなあと思っています。
従来型
問 「のび太」と「ジャイアン」の力関係を表す文を作れ。ただし、解答に際しては、後の語群に
挙げる語句等を漏れなく、順序どおりに用いて一文で書くこと。
語群 のび太 ジャイアン 殴 。
新型
問 「のび太」と「ジャイアン」の力関係を表す文を作れ。ただし、解答に際しては、後の語群に
挙げる語句を漏れなく、順序どおりに用いて一文で書くこと。なお、語群の語句を用いる際
は、必要に応じて活用させたり、助動詞、助詞を補ったりすること。
語群 のび太 ジャイアン 殴る 。
……とまあ、例文が単純なので分かりにくいかもしれませんが、この新方式によって、「活用語をフルサイズで語群に挙げられるようになった」わけです。
今までのやり方だと、活用後は語幹までしか語群に挙げることができなかったんです。
上の例題だと、【のび太<ジャイアン】という力関係、すなわち、【のび太:ジャイアン=殴られる:殴る】という関係が理解できているかどうかが正解・不正解の分かれ道になるんですけど、語群に「殴ら」と活用語尾まで入れてしまっては「分かってなくてもできる」状態になってしまうわけなんですね。
まあ、「殴る」のように、語幹部分が漢字で書けるものはいいんですけど、「する」みたいなヤツになると、どうにも語群に挙げにくくなってしまう、というのが問題だったわけなんです。
で、新方式。こうしておくと、「殴る」という語の使い方は、かなりの選択肢を持ちます。
ざっと挙げるだけでも「殴った」、「殴られる」、「殴るだろう」、「殴らない」……。
実際の国語の読解問題の場合、「のび太とジャイアンの力関係」は「本文」から読み取ることになりますから、生徒は文章を読んで、「殴る」という動詞をどのように使えばいいのか考えることになるわけですね。
また、この新方式の狙いはもう一つあります。
「古典文法」の学習にもフィード・バックされるんではないか、ということ。
ほとんどの生徒は、「口語文法」などふだん意識することはないでしょう。
実際、口語文法への理解は非常に浅い。
だのに、古典の時間にいきなり文法、文法と言われる。
よく分かっている現代語ですら文法的に解析できない生徒に古典文法を学習させる、というのはどう考えても無茶な話だと思います。
まあ、こんな形で、「活用」とか、「助詞・助動詞」という概念に慣れていけば、古典文法への理解も少しは深まるんではないか、と思うわけでして……。
ちなみに、上の例題の解答例は、
のび太 は ジャイアン に 殴ら れる 。
なんですけど、もちろん
のび太 を ジャイアン は 殴る。
という解答も出て来うる。
ただ、いくら係り受けの面で不具合がなくても、こちらが想定していないつなぎ方をした場合、たいてい不自然な語順の「美しくない文」になるので、減点対象にする。
こうすることで、係り受け関係だけでなく、「完成した文の美しさ」ということも学習できるんではないか、と考えています。
今のところ、実験をはじめたばかりですので、これからどうなるか分かりませんが、しばらく様子を見て、改良を加えていこうかなあと思っています。