ふうん……。
オイラに対する生徒の不満のナンバー1は、
「何を勉強したらテストで点が取れるか教えてくれない」
というモノです。
ここで、生徒の言う「勉強」というのは、「単なる暗記」を意味します。
ですから、そのことを加味して、上の不満を「翻訳」すると、
「先生はテストにどんな問題を出すか教えてくれない」
ということになります。
で、ここが大事なところなんですが、オイラに対して上記のような不満が出る、ということは、「他の大半の教師が、授業中に半ばテスト問題をネタばらししている」ということなのです。
生徒にとって、「テスト前になったら、先生がテスト問題を教えてくれるから、問題と答えを丸暗記しておけばオッケー」というのが常態化している、ということなんですね。
程度低いでしょ?
こんなことが、ほぼ全教科にわたって行われているので、生徒が「勉強=丸暗記」と思っても仕方がないんですよ。
上のリンク先の記事、いったいどの程度の層を対象にやるのか分かりませんが、中堅層以下でやるなら、まず「意味なし」だと思います。
今まで主に学力中位層~下位層の生徒を見てきたオイラが思うに、「勉強=丸暗記」という思想は、何も高校に入ってから身につけさせられるだけではなくて、中学までに身についてしまっている部分も大きいんじゃないか?
高校でその思想が大幅に強化されていることは否めない事実だとしても、そもそもその下地が出来ていなければ、説明がつかないぐらい、やすやすと「勉強=丸暗記」教に染まっていくように見えるんですよ。
「勉強=丸暗記」教に染まっている子たちにとって、「勉強の仕方」といえば、「そのとおりにやってればスグに成績アップ!」という安易なものでしかないでしょうから、結果が出なかった子たちは、
「言われたとおりにやったのに、点数がとれない!」
と、
人のせい
にするだけじゃあないでしょうか?
そもそも2泊かそこらの合宿ごときで「勉強の仕方」が身につく、などと考えるのがオメデタイというか何というか……。
この「合宿」の成果には興味があるので、続報を待ちたいと思いますが、本当に「勉強の仕方」を身につけさせたいと思うんなら、結局のところ、子供に「本当の勉強」を強いるしかないと思います。子供が「本当の勉強」をせざるを得ないシステムに放り込むしかないと思うんですよね……。
そのために一番手っ取り早いのは、今の高等学校に存在する「宿痾」ともいうべき「アレ」をまずどうにかすることだと思うんですけどもね……。