寒さが感じられるといつも思います。
冬が近づいてくるといつも思います。
「常夏の温ったかぁ~い国へ行きた~い」
波の音を聞きながら
音楽を聴きながら
出来たら渋いカントリーミュージックであれば
これはもう、天国、パラダイス。
右手にはグッと冷えたビール
ルーズに腰かけた椅子を揺らしながら
時間は?
わからない?
そう、夕陽が西の空にゆっくりと
海とひとつになるころ。
真っ白な雲が二つ、三つ
真っ青な空に二つ、三つ
ジーッと見ていると顔になってきた。
古い仲間の顔になってきた。
「おお、久し振り。よく訪ねてくれたね。しばらく話をしましょうか。
ここは何にもないところだし、とりあえず、何もすることもないし」
リーン・リーン・リーン
電話の音で目が覚めた。
いつの間にか寝ていたようだ。
「はい、田口です」少し寝ぼけた声。
「おお、田口君、久し振り、Aです」
「わあ~、久しぶりね。どうしてる」
タイムラインを行ったり来たり。
常夏のサンタクロースは
Tシャツに短パン
サーフボードに乗ってやってくると聞いた。
一度は会いたいものだ。
帽子は?
ヒゲは?