■ 一人綴り

イロイロやってますが、停滞中。(モノが出来たらアップする感じですから...。)更新はしますが数が減るかも。

■ 多剤耐性菌

2010年09月15日 | ○ Medical


 多剤耐性菌の死亡例が続々と挙がっています。耐性菌と言うと、昨年の段階で見つかっ

た 【 H5N1型トリインフルエンザ 】 が蔓延したのですが、あの収束前には、インフ

ルエンザ治療薬の 【 タミフル 】 が効かない 【 タミフル耐性 】 を持ったモ

ノまで登場していました。

 これは進化の過程でそうした環境変化をしたと言うのもあるのですが、投薬における完

全なる殺菌に至らない状況で投薬を自己判断で中止をしてしまうようなケースによっても

発生します。

 今回の多剤耐性と言うのは


  【 複数の種類の治療薬に対して耐性がありそれが効果を示さないモノ 】


なので、実際には治療における選択肢が少なくなってしまっている状況がある感染症が発

生する要因(その因子)となっています。

 現在の問題点は 【 抗生物質が効かない 】 と言う点にあります。帝京大学付属病

院で58人の感染者を出した


  【 多剤耐性アシネトバクター(MRAB) 】


については、国内で初めて確認されたNDM1遺伝子を持つ新型のモノだったりします。コレ

は、健康なヒトはあまり影響が出ないのですが、免疫力の低くなった病気のヒトが感染す

ると 【 敗血症 】 とか 【 肺炎 】 になる可能性があります。


 ■ 敗血症(http://ja.wikipedia.org/wiki/敗血症

 ■ 肺炎(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%BA%E7%82%8E


 現在問題確認されているのは、3種で、


  ■ NDM1遺伝子を持つ多剤耐性アシネトバクター 

  ■ NDM1遺伝子を持つ多剤耐性大腸菌

  ■ KPC遺伝子を持つ多剤耐性肺炎桿菌


となっています。報道などで院内感染と言う言葉を耳にされえいるかも知れませんが、こ

れは、 【 病気で免疫力の低いヒトが感染し、発病する 】 と言うモノだったりしま

す。なので、健康なヒトでまともな体系しているヒトは大丈夫(メタボも病気ですからね

ぇ...。)なんですが、病気のヒトは発病すると言うモノだったりします。それが院内感

染にあたるのですが、前述のように、


  【 NDM1遺伝子を持つ多剤耐性アシネトバクター 】 


は院内感染で上記のような病気を発祥する可能性があるのですが、


  【 KPC遺伝子を持つ多剤耐性肺炎桿菌 】


も発病すると、


  ■ 高熱 (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BA%E7%86%B1
  ■ 多臓器不全 (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E8%87%93%E5%99%A8%E4%B8%8D%E5%85%A8


 を引き起こすとされています。

 この2つは、健康なヒト(フィジカル的にも体型的にも)なひとだと影響が出ない院内

感染レベルの話なのですが、問題は、もう一つのシロモノです。

 これは、 【 市内感染 】 する可能性があるといわれています。院内感染は前述の

通りですが、市内感染と言うのは、 【 健康なヒトでもフツーに感染する 】 と言う

モノです。


  【  KPC遺伝子を持つ多剤耐性肺炎桿菌 】


がまさにソレだったりします。この菌自体はそれほど病原性は高くないのですが、コレの

持つ耐性の遺伝子が毒性の高いサルモネラ菌とか赤痢菌にうつる可能性があるのが問題視

されています。(つまり、多剤耐性サルモネラ菌とか多剤耐性赤痢菌などが生まれる訳で

す。)

 大腸菌ですから、これは、名前の通りヒトの大腸に存在しているので、つまり、感染源

では 【 汚物から医療機器やヒトの手を経由して感染する 】 とされていますが、汚

物に直接触れなくても菌は存在しています。例えば、トイレの取っ手なんてそうですよね。

手洗い場とトイレそのものって全然違う場所ですから、感染の可能性はあります。

 では、この市内感染をした場合、どんな病気を発症するのか?と言うと、


  【  KPC遺伝子を持つ多剤耐性肺炎桿菌で発症する病気 】

  ■ 膀胱炎(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%86%80%E8%83%B1%E7%82%8E

  ■ 敗血症(http://ja.wikipedia.org/wiki/敗血症


で、これが 【 誰でも引き起こす可能性がある 】 と言えるわけです。

 問題なのは、こうしたモノに対する新規抗菌薬がない事だったりします。


 ■ 新規抗菌薬、候補なし 厚労省研究班で報告「危機的状況」
   http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/health/439197/


 つまり、今の段階では


  ■ 予防で対処する 
  ■ フィジカル・メンタル・体型的に健康である事


位しかなかったりします。

 この件に関して、東京慈恵会医科大学分子疫学研究室の浦島充佳室長は、


 【 安易に抗生剤を処方する社会においては、急にではありませんが、徐々に
   (何年もかかって)広がる可能性があります。O157などの大腸菌やサ
   ルモネラ菌に移行すると治療が困難になるかもしれません 】


と指摘されています。


 H5N1型のブタ経由(と言うか、ブタと言う生物は本当に可愛そうな存在で、何の病気に

もかかっちゃう特性があります。なので、ブタ経由と言うのは実は何かの病気だとフツー

に経由します。自分もソレを知っているので結構綺麗好きな動物だったりします。)イン

のトリフルエンザがあったのですが、あの時は 【 極度な肥満の人は重症化した 】 

と言う事例があります。なので、 【 メタボも十分病気 】 と言う認識でこうした感

染症は注意を払ったほうがいいと思います


  【 NDM1遺伝子を持つ多剤耐性アシネトバクター 】


は、インドでは、健康な人の体内に存在している状況があって院内感染しているという話


ですし、


  【 KPC遺伝子を持つ多剤耐性肺炎桿菌 】


も実は、日本でいきなり沸いて出たものではなく、米ニューヨークで10年以上前に見つか

り、世界中に広がる懸念のある多剤耐性肺炎桿菌だと言われています。

 つまり、人の行動範囲が広がり、国家間で人の移動が頻繁になったことで感染範囲がそ

れがない時代よりも大きくなったというコトなのかも知れません。

 昨年のH5N1型も結果的には人の移動によってパンデミックになったのですが、人の移動

を止めるコトはできませんから、そうしたリスクにしっかりと向き合う事と


  【 予防医療 】


と言うモノを徹底しそのことの重要性を理解していく必要があるのかも知れません。

 今現在、コノ手の内容が報道されているので影を潜めていますが、実は季節は秋なので

既にインフルエンザウィルスは蔓延していて学級閉鎖とかになっている学校があるようで

す。なので、感染症対策と言うのは上記の多剤耐性菌もそうなんですが、インフルエンザ

対策なども行っていく必要があると言えます。



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