たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

「その土曜日、7時58分」

2008-10-25 22:04:52 | 映画感想
(2008年10月25日 シルバー劇場 2007年・米 ヴィスタ SRD 117分)

娘の養育費もまともに払えない冴えない男、ハンク。そんな彼に兄のアンディはある強盗計画を持ちかける。狙うのはなんと彼らの両親が営む宝石店。しかし、いざ実行に移す段になって怖じ気づいたハンクは、男を金で雇い、自分は車で待機することに。すると、宝石店から予想もしていなかった銃声があがり、強盗が失敗に終わったことを悟るハンクだったが…。

84歳のシドニー・ルメットの最新作。
いきなり真正面からシーモア・ホフマンとマリサ・トメイの濃厚なベッドシーンを撮ってて、いや~ルメットまだまだ若い。

映画の作りもテンポが良くて、陰惨な事件の時系列を登場人物の視点ごとに切り取り、シャッフルして、観ている者を翻弄していく。共犯は誰なのか?事件はどう転がっていくのか?後から明らかになっていく真相にハラハラさせ、先の読めない展開にヤキモキする。繰り返される旋律も不安を煽っていてやな感じです。

事件そのものは素人が思いつきでやる事なので、後手後手で処理しても事態は悪化するばかりなんですよね。ほんと、プロ以外は悪事に手を染めてはいけません。もちろんプロもいけません。それにしても久々に重い映画でした。豪華スターが演じてくれてよかった。

現代版カインとアベルとの触れ込みだそうですが、なるほどそんな感じは伝わってきます。というか、向こうの映画はそういうモチーフ好きだね。

全てが終わると、"Before the Devil Knows You're Dead"っていう原題が後から響いてくるのに、この邦題ではもったいない気がします。確かに土曜の7時58分かもしれないんだけど。


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