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お久しぶりです。ネタバレあります。

JCフェスティバル ~轟け!名古屋の魅力~ 三谷幸喜・八木亜希子 基調対談

2017-08-28 21:34:05 | 舞台・演劇
(2017年8月27日 名古屋能楽堂 16時開演)

ネット記事で、新聞広告で、このイベントを初めて知った時から、このシチュエーションコメディは始まっていたと思う。
もっと遡れば、このイベントのオファーを受けた時から三谷さんのコメディが始まったのだろう。

名古屋にさほど縁の無いだろう三谷さんが、名古屋の魅力を発信する意義、スキルを伝える。
知る人ぞ知る俳優を世間に広めた功績を買われてだと思うのですが、そこから名古屋の魅力の話に発展できるのだろうか?
一体何を話すのだろう?そして名古屋の魅力発信に役立つのだろうか?

「魅力の無い都市ワースト1に選ばれた名古屋の魅力をどう発信するか?」
作品作り、俳優の起用など自分のフィールドで語る三谷さん、これを上手く本題にすり替える八木さん。
とにかく、無茶振りという言葉が一番合うイベントでした。この難題をお二人とも楽しんでおられたと思います。

一番楽しんでなかったのが、呼んだ関係者だったというのが皮肉だなと関係者のすぐ後ろで思ったのですが、詳しく書くのは控えておこう。

三谷さんと名古屋の縁は30年前程前、お笑いマンガ道場で放送作家をされてた時からあった。
会議は東京で、時々名古屋の現場に立ち会うといった程度。
名古屋の某繁華街で腕を引っ張られるなどの激しい客引きに遭った時、通りかかったタクシーの運転手が降りてきて客引きをねじ伏せ、「ここは俺に任せろ」とドラマみたいなセリフを吐いて助けてくれた。これが印象に残った名古屋人だそうです。

魅力が無いと言われ、それをコンプレックスにしてはいけないと、留守番電話に入れる自分の声が嫌いだという鈴木京香さんに、一人芝居(「声」)でずっと電話に向かって喋ってもらったりと、それを魅力として伝えるのも自分の仕事だと三谷さん。

人も都市も、想像と実際の印象のギャップが面白さにつながる。
見た目がアレな大泉洋さん、背の低いアリキリ石井さんは声がいいという例もありましたが、一番の例としてマジメそうな佐藤浩市さんのイメージを挙げていました。
大河ドラマの新選組!は、佐藤さん香取慎吾さんなど大柄の俳優が多かったので、セットを大きめに作ったんですよとスタッフが言ったら、佐藤さん、「だったら茶碗とお箸も大きめに作らないと!」と冗談で返す。
何て面白い人なんだ!と、佐藤さんをコメディの世界に引きずり込んだとのこと。

そこから、真田丸に登場した三英傑はみなここ愛知の出生で…と言う話になって、いつの間にか秀吉を演じた小日向文世さんの話に。
振りかえると対談の半分は小日向さんの話だったかもしれない。

自由劇場に在籍されていた頃から、三谷さんは小日向さんの大ファン。
上手いのに自己主張しない、おとなしい、声を張り上げたりせずいつも自然体。
いいものを持ってるのにそのままにするのは演劇界に対する冒涜だと、いつか賞を獲って欲しいと、舞台「国民の映画」で悪いゲッペルスの役をやってもらったら、読売演劇大賞の主演男優賞が与えられた。いいものをどう引き出すのかは演出家の仕事。これは名古屋も同じ。

で、「名古屋は8大都市の小日向文世」ということで話が進んでいく。

名古屋名物の話になり、「ひつまぶしって何で細かく刻んでる?」という疑問に、お客さんが「分けやすいから」と答えると、「合理化」との魅力キーワードが。暑さを凌ぐ為に頭を剃ったのは信長であるとか、古畑に出演したイチローが、早くドラマに入れるようにと読み合わせの段階で全部セリフを覚えてきたとか、合理化のエピが次々と出てくる面白さ。

「名古屋をテーマにしてドラマを作るとしたら?」という質問に、「名古屋を擬人化しましょう、小日向さんで」
8人兄弟(8大都市)の末っ子が小日向さん、合理化で物事を解決する話にしようと(笑)

「笑の大学」「ステキな金縛り」のロケ地、フィルムコミッションについても語る。
「笑の大学の稲垣吾郎さんが長い廊下を歩くラストシーンは名古屋市役所なんです。知って欲しいんですが、そこにテロップで『名古屋市役所』とか出せないですからね…」

さて、まとめましょうという頃になって、三谷さんが思い出したのが、先日、息子(3歳)と行ったウルトラマンフェスティバル。
そこで知った、ウルトラマンジードの由来、これが「ジーッとしてても、ドーにもならねえ!」だそう。

これが、名古屋魅力発信のキーワードに。


ジーっとしててもドーにもならねえ!!


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