行くならどっち?『旨い店』と『美味い店』

広島食い道楽雑記
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『食』って人を良くするって書くんよ

六十七皿目 読書『惜春』

2009-12-16 | 読書
六十七皿目 読書『惜春』

突然ですが皆さんは雄琴って知っていますか?
実はわたくし、知らなかったんですよ。
しかも、つい数年前まで。

数年前、所用で比叡山に行く用事がありまして、電車で行ったんです。
比叡山に登るための最寄の駅は比叡山坂本駅。
そこで下車してバスを待っていると、ぞくぞくと高級車が駅のロータリーに
入ってくるではないですか。
そして、駅から下りてきた殿方を乗せてどこかに行くんですよ。
その不思議な光景に驚いたわたしは同行者に尋ねました。

『あれはなんなんだろ?』

そしたら同行者が、
『あぁ、あれは雄琴から客を迎えに来ているんだよ』

『客?』

『そう、客。雄琴に遊びにきたんだろ』

その時、わたしはホントに知らなかったのでこう言いました。

『遊ぶ?   何して?』

あの頃、ぼくは若かった~♪
でも、ホンノ数年前のお話。




今回の読書はこの本。

う~む、切ない・・切ないぞ。
やるせないと言った方がいいかも。
舞台は前述の雄琴

この本を一言で表わすなら
『清清しいまでの無常感』
人間って、男って、女ってなんだろ。

この本、何も事件は起こりません。
登場人物が誰か死ぬわけでもありません。
むしろ軽いサクセスストーリですらある。
しかし、読み終わった後の刹那感。

はー、人間ってなんだろう・・男と女ってなんだろうとため息がでます。

タイトルの『惜春』を辞書で調べてみました。
行く春を惜しむこと。また、過ぎ行く青春を惜しむこと。

素晴らしくピッタリのタイトルだって事に今気付きました。
このため息の感じ・・悪くないですよ!

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