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特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

閑話休題・人工衛星から見ると地上の時間は遅れて見えるか?

2025-04-18 05:25:33 | 日記

4/25::

地球を周回している人工衛星はその周回運動によって地上の時間の進み方よりも時間の進み方が遅れる事は今ではよく知られたものです。

さてそれはたぶん人工衛星に積まれた時計に従って所定の間隔で送られてくる電波を地上で受信した時にその間隔が伸びている事によって確認できるのでしょう。

それはコトバを変えますと「運動している発光源からの光を観測すると赤方偏移している」という事を実験しているのと同じ事になります。(注1

 

さてこの時に地上から衛星に向けて地上に置かれた時計に従って所定の間隔で送りだした電波を衛星で受信するとどうなるのでしょうか?

通説によればこの場合でも「衛星からみれば地上の時間は遅れていると観測される」となっています。

つまり「衛星では赤方偏移を検出する」と言うのです。

そうしてこれを指して「時間の遅れはお互い様」と言うのでした。(注2

 

さてそれで実際にそのような実験=地上から出した信号を人工衛星で受信して横ドップラー効果を確認した、と言う様な報告は見たことがありません。(注3

しかしながら我々にはハーフェレ・キーティングの実験結果があるのです。

その実験結果によれば「地球を周回した時計の時間は地上に置かれた時計の時間よりも進み方は遅くなる」のでした。(注4

そうしてその実験は「地上から出した電波を周回した飛行機で受信して時間の遅れを観測した」のではありません。

実際に「時刻合わせをした2つの時計の一方を周回させて、その後にもう一つの地上に置かれた時計と時刻を比較した」のです。

それはつまり「飛行場から飛び立つ前に時刻合わせをした時計を積んだ飛行機が東方向に飛びたつ。そうして地球を一回りして西から飛行場に戻ってきて着陸した」。

その後、飛行機から時計をおろして地上に置かれた時計の横に置いた。

そうして「現物合わせで2つの時計の時刻表示を『横に並べて比較した』」のです。

そうしたら「周回運動をした時計の方が時刻が遅れていた」のです。

 

さてそれはつまり「周回している時計の時間遅れは地上から見た場合に単に『見かけ上で遅れて見えたのではない』」という事を示しています。

現物の物理的な存在としての時計が時刻を刻む速さが実際に遅れるのです。

さてそうであれば「地球を周回している衛星に積まれた時計は衛星が地球を周回している時に地上の時計よりも実際に遅く進む』のです」。

しかしながら「衛星自体はその時間の遅れを自覚することはない」のです。(注5

従って「衛星から地上の時間の進みを観測すれば当然のことながら『地上の時間は進んでいる』と観測されることになる」のです。

つまりは「衛星が地上からの光を横ドップラー条件で確認すると青方偏移している事を観測する」のです。

 

注1:横ドップラー条件を満たすためには「人工衛星がちょうど真上を通過した時に出した電波信号を受信して解析することが必要」です。

そうしてそのようにできれば「横ドップラー効果が観測できて、その結果は赤方偏移を観測する」のです。

注2:「時間の遅れはお互い様」はミンコフスキー流の特殊相対論の教義であります。

注3:もちろん、すでにそのような実験が行われている可能性は大いにあります。

そうであれば「当方が知らないのは単に情報収集力がないだけ」という事になります。

ちなみにこのあたりの事をチャットGPTに質問してみた結果でも該当する情報はありませんでした。

注4:地球は西から東に向かって回転しています。さてそうであれば「太陽は東から登る」のでした。

そのような地球の自転がある為に「地上に置かれた時計自体も実は静止系にある時計に対しては時間が遅れている」のです。

さてそのような状況にありますから地球を周回する場合には「東方向に向かって周回する」と「周回している時計の時間は地上に置かれた時計よりも遅れる」というのが「ハーフェレ・キーティングの実験結果」となります。

なんとなれば「周回している時計は地球の自転速度よりもさらに早い速度で静止系に対して運動することになるから」です。

注5:衛星に乗組員がいるか、あるいは判断ができるAIを搭載している事が前提の話ですが、、、。

そうして「遅れている」あるいは「進んでいる」の判断は常に「自分が持っている時計が基準となる事」は自明であります。

 

追記:実際には地球重力による時間の遅れ、進みがある為に話はもっと複雑になります。

しかしながら「運動による時間の遅れ=特殊相対論による時間の遅れのみ」を取り出して考察すると上記本文のような結論に至るのです。

追記の2:ハーフェレ・キーティングの実験結果が「時間の遅れはお互い様」と主張するミンコフスキー流の特殊相対論の教義を却下しているのは上記でのべました。

と同時にハーフェレ・キーティングの実験結果はアインシュタイン流の特殊相対論がいう「すべての慣性系は物理的に同等である=したがってどの慣性系を静止系として指定しても良い」という主張も却下しているのです。

その具体的な却下理由につきましては: https://archive.md/rOvAG :でご確認願います。

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「相対論・ダークマターの事など 記事一覧」:https://archive.md/LqO4J

「その2:ダークマター・相対論の事など 記事一覧」:https://archive.md/ERAHb

https://archive.md/tDBoK