あるタカムラーの墓碑銘

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Q80 「飛ぶ」からイメージする本は?

2005-06-26 18:00:47 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
マークスの山 (単行本版・早川書店 文庫版・講談社)

犯人が植え込みを飛び越えて逃げたという目撃情報から。

その主婦は、 (中略) 眼下の四号棟入口の暗い植え込みを、男が一人『ひらりと飛び越える』のを見た。 (単行本p134)
(文庫版もほぼ同じような表現なので、今回は引用は省きます)

***

実はこの犯人よりも、合田さんのとった行動の方が面白いというか、微笑ましいというか 
この情報を聞きつけて、犯人と同じように1メートルほどの高さのアオキの植え込みで、ジャンプして飛び越えようとする合田さん。しかし失敗。
その後の描写が単行本と文庫で違うので、引用してみましょうか。

ジャンプしてしまってから後悔したが、遅かった。飛び越えたはずの右足が植え込みにつっこみ、左足もひっかかり、そのまま反対側に転げ落ちて、敷石に膝をしたたか打ちつけた。 (単行本p136)

続いて合田は、自分の右足を跳ね上げジャンプしてみたが、アッと思ったときには遅かった。飛び越えようとした右足は植え込みに突っ込み、左足もひっかかり、そのまま無様によろめいて地面に尻もちをついた。 (文庫上巻p213)

単行本版では膝を打ちつけた合田さん。文庫版では尻もちついた合田さん。あなたはどちらの合田さんがお好みですか? (←そういう問題か?)

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イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。

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