あるタカムラーの墓碑銘

高村薫さんの作品とキャラクターたちをとことん愛し、こよなく愛してくっちゃべります
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Q87 「人形」からイメージする本は?

2005-08-16 21:12:57 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
神の火(新版) (単行本版、文庫版ともに新潮社)

島田浩二さんの目から見た、柳瀬律子さんから。

髪を少年のようなショートカットにして、シンプルな黒のカクテルドレスを着た女を、島田の乏しい語彙で言い表すなら、ただ一言、人形だった。面差しも体つきもか細く、硬く、生身の匂いがなかった。目を見れば生命の気配はあるが、感情が感じられない。顔貌(かおかたち)だけを言えば、たとえば川端美奈子よりはるかに整っているが、女ですらなかった。ただの人形、あえて言えば、なぜか鋼鉄の目をした人形だった。 (文庫上巻p65)

島田先生、容赦がないですよ・・・

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なぜ神の火(旧版) (単行本版のみ新潮社) を挙げていないかというと、旧版の方の律子さんは、どうも「人形」という感じではないんですよね。初登場(旧版p47)の時から、ペラペラ普通に喋ってるから(苦笑)

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イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


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