かおりのなんだりかんだり

仙台のパーソナリティー。野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスター。
2児の母の日々なんだりかんだり☆

あんずジャム&あんずジェリー

2009-07-26 20:35:00 | 果物


アンズ(杏子/杏、学名 Prunus armeniaca)
原産:中国北部、中央アジア、ヒマラヤ西北部
分類:バラ科サクラ属の落葉小高木
英名:アプリコット 
別名:カラモモ(唐桃)



アンズは、中国での栽培の歴史が古く、2000年も前から行われていたそうです。

それも、果実そのものを食べるためではなく、

種の中の「杏仁(きょうにん/あんにん)」を収穫するために

栽培されていたようです。

取り出された杏仁は、主に漢方薬として利用されていました。



ヨーロッパには1世紀頃に伝わり、多く品種改良され、

現在では西アジアやヨーロッパ南部、北アフリカなどで栽培。

18世紀になるとアメリカ合衆国にも伝わり、

カリフォルニアが世界的な産地になっています。


日本では、平安時代の文献である「本草和名」(918)や

「和名類聚抄」(923)には、杏にカラモモの和名がつけられ、

歌では、アンズの花が詠じられています。

「延喜式」という千年前の国の政治を書いた記録にも、

信濃の国からアンズの種を朝廷に納めたことが記録されています。

カラモモをアンズと言うようになったのは江戸時代からのようで、

寛文2年(1662)林道春が著した「多識編」とされています。



ただ、日本でもやはり、

最初は種の中の杏仁を収穫する目的で栽培されていたようで、

日本でアンズの果実を食べるようになったのは明治時代になってから。

本格的な栽培が行われたのは、ヨーロッパ品種が積極的に導入された

大正時代からといわれています。





う~ん、皮にほんのり紅がさした姿もかわいらしいですが、
皮を剥いたこのフレッシュ感もやっぱりそそられます


果物は生食が一番!!

ですが・・・

たくさん手に入った時は、ジャムなどに加工するのもオツなもの。



鍋に入れて・・・



砂糖と一緒にじっくり煮ます


今回は去年いしころとまとさんに教わって作った

アップルジェリーのように、ぷるぷるんのジェリーにもしたい!

でも、果肉が残るプレザーブスタイルも捨てがたい!



ってことで、加工工程の途中で二つに分けて、

2バージョン作りました




こちら、手前の1瓶が≪アンズジェリー≫


果肉を濾して、果汁を煮詰めてぷるんぷるんにしました




こちら、3瓶が≪アンズジャム@プレザーブスタイル≫






早速、ヨーグルトにかけて食べてみました

ダブルで



左が、ぷるぷるジェリー
スプーンですくう時も、口の中でもぷるるんなジェリー

右が、プレザーブスタイル
果肉が口の中でとろりんちょ~



子供たちにも好評でした~


    

パスちゃんヨーグルト全部食べきって、

ジャムも一気に瓶の半分がなくなりました~



さて、冒頭にも書きましたが、

アンズは、中国では薬としての歴史が古いんですよね。

中国最古の本草の文献で、

350種類の薬物が収載される漢方の原典といわれる書物

「神農本草経」に記載されているそうです。

この中でアンズは「杏核仁」の名で鎮咳用薬として、

下薬に分類されているとか。←注:下剤ではありませんです!


漢方薬には、上薬・中薬・下薬とあり、

下薬は一番薬に近い、病を治すものとして扱われているんだそうです。



日本では、薬用として収載されたのは天明天皇の詔勅(713年)によって

編述された「風土記」のなかで、

アンズは生薬として「杏仁」の名で登場しています。


果実の中心にある核を割ると中に種子があり、

これを【杏仁】というんですが、

杏仁と言えば、すぐ思いつくのが杏仁豆腐。

まさに、この種子(杏仁)を粉末にした杏仁霜を甘くしたデザート

しかし、日本では実際、杏仁を使っていないものが多く、

そういったものの多くはアーモンドエッセンスで香りづけ
されているんだそうです




アンズの主な栄養成分(可食部100g中)

βカロテン当量(1500mcg)、カリウム(200mg)

アンズはβカロテンの含有量が非常に多い

果物ではトップクラスを誇ります

アンズと同じ、バラ科サクラ属のモモは0。ネクタリンが150。

ビワ:510、マンゴー:610、スイカ:830。


第一位はと言いますと・・・赤肉メロン!3600

アンズは、その赤肉メロンに次いで2位1500

干しアンズであれば赤肉メロンを大きく引き離して、
トップの含有量(5000mcg)になっちゃいます



βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変化。

ビタミンAは、目のビタミンとも呼ばれていて目の健康を保つ働きをします。

また、皮膚や粘膜の形成を促進する機能がありますので、

免疫機能UPに


βカロテンは、強い抗酸化作用があり、アンチエイジングの面でも

注目されていますよね


その他、アンズには、疲労回復に効果があるリンゴ酸やクエン酸などの

有機酸も多く含まれています。

果物は体を冷やす作用があるものが多いんですが、

モモや、サクランボ、このアンズなどは、体を温める作用があるので、

冷え性の方、夏の冷房がキツ~イという方の味方になってくれそうです


アンチエイジング~のアンズ、たっぷり頂きとうございます


次回は、ブルーベリー&ラズベリーなど、小果樹です






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10 コメント

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Unknown (kazutyan)
2009-07-26 21:33:29
杏について、随分薀蓄を傾けられましたね、今は昔、私、子供の頃、村のお寺の境内に大きな杏の木がありました。熟して落ちた杏の美味しかったこと、いまだに忘れられないです。当時は今ほど色々な果物がたべられなかったかも知れませんが、もう一度あの杏の味を確かめたいと思っても杏の木は身近には見当たりません。
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kasutyanさんへ (かおりん)
2009-07-26 22:09:32
うんちくとは、薀蓄と書くんですね!
初めて知りました
いやはやお恥ずかしいことです・・・
私のは、いつも調べて書いてますので、
自分の知識ではないんですよ~
よって、薀蓄レベルに達しておりません
これは、薀蓄にするための訓練なのです
子供の頃に食べた蜜の味は忘れられませんよね~

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Unknown (いしころとまと)
2009-07-27 11:51:09
蘊蓄、私も読めません。

かおりん、がんばっていますね。
子どもたちの喜ぶ顔が見えてますよ~~
昨日のVMC宜しくね。
私は昨日の講座はたべまくり、しゃべりまくりで・・・
怒られっぱなしでしたから 
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勉強になります! (sora)
2009-07-27 23:10:52
かおりんすご~~~い!尊敬しちゃいます。

ワタシも仙台に帰ったら早速作りたいと思います。

ありがとうございます。

えらいなぁ~~~~
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いしころとまとさんへ (かおりん)
2009-07-28 10:55:04
果物と触れ合っている時間は至福の
ひと時です
鍋を混ぜ混ぜしながらフルーティーな香りを
満喫・・・
子供たちも寄ってきて、
「あじしたい~
(味見したいという意味です)
なんだか楽しいですね。

VMCも楽しかったですね。
私たち、うるさかったようですが・・・
でも、隣同士だったから仕方ないですよね(!?)
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soraさんへ (かおりん)
2009-07-28 11:00:08
そんな、そんな・・・
褒められすぎるとパニックになる私です
ただ、子供たちと一日中家にいると、
外国語を話すタモリごっこや、変な踊りなどなども、ネタがつきちゃって・・・
おやつとか作っちゃった方が楽なんですよね
soraさんどこかへ行ってたんですか
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すごーい (じん子)
2009-07-28 22:38:38
超勉強になりました!
杏もゼリーにも惹かれます♪
美しくて美味しくて、健康にまでなるのねー
かおりんセンセと呼ばせてもらおう
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じん子さんへ (かおりん)
2009-07-29 10:27:14
またまたじん子さんも~~~!!
勘弁して下せぇ、お代官様~~~
拙者、まだまだ未熟者でございまする。

育児日記であり、自分のネタ帳でもある
この自己満足ブログ・・・

お付き合い頂き、誠に恐縮です

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勉強になりました〓 (しずママ)
2009-07-29 21:01:09
わ~

杏ってカロテンがそんな豊富だったんですね

しかも干しあんずはすごいんだね

赤肉メロンも沢山食べようっと

この時期の野菜や果物は体を冷やしてくれるものが多いけど、桃や杏は温めてくれるんだね

冷え性としては嬉しい情報です

かおりんはタモリごっことかしてるんだ
れんくんとりんちゃん、喜んじゃうねいいママだわ

しかもこんなにジャム作りとか一緒にしてあげて、素晴らしいママです
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しずママさんへ (かおりん)
2009-07-29 22:21:12
私もアンズがそんなにβカロテン含有量が多いとは、知りませんでした!!
メロンも、私は緑系が好きだったんですが、
こんな数字をみると、赤肉メロンが食べたくなっちゃいます

タモリの外国語モノマネごっこは、子供たちが泣いてる時とか、グズグズになりそうな時とか、効果的です!
お風呂でもやるんですが、時々お風呂中に帰ってくるダライラマが怖がってます

ジャム作りはいいんですが、料理が・・・
まだまだなママです
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