中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

中国語赴任前研修が、「不要」と言われないために!

2010-08-05 19:06:11 | 中国
8月2度目のブログは心の叫びです。ある企業の、現地駐在員の方から下記のコメントを頂戴しました。

「中国に来る前に、下手に短期で中国を勉強しても意味がない!結局、一からやり直すはめになる!勉強は現地に来てからやるべきで赴任前研修は不要!日本語を話せる中国人社員ならたくさんいるから・・・」

中国語研修に身を置くものとして、これほど悔しいことはないですが、同じく現地でも働く私一個人としては、この方のおっしゃてる意味、現状がよくわかります。

国内での赴任前の短期研修は、平均的は30時間~50時間程度がいいところ。200時間でようやくTOEIC換算400~500点、日常会話程度の語学だけに、数十時間では学力がついたうちにも入りません。故に、語学の取り組みをするなら現地に行ってから・・・と言うのも一部頷けます。が、しかし、現地に行けば慣れるかと言われると、早速新しい環境の中で忙しい仕事が待っていて、日本語の話せる部下がいるので業務には支障はないものの、一人で動けない、大事な会合で自己紹介もできない、それでは肝心の仕事にも影響します。

また、中国人社員に習うべきか?は以前のコラムでも思い切り否定しましたが、日本語の話せる中国人だからと言って、忙しい最中に中国語を教える暇もなければ、教えるスキルも普通はありません。現地の語学学校にしても、日本語学科の留学生がアルバイトでやっているケースも多い中、日本でも大変な、学習のコツを整理して説明できる「教師」はほんのわずかしかいないのが実情です。

振り返って、日本の現状はどうか?学習のコツ、特に声調も教えられない人は報酬をもらうべきではない、つまり「教師」ではないと思いますが、残念ながら、弊社の採用試験を受けにくる現役の先生も、2声と3声の違いもわからないような受講生を育ててしまう。600人の面接で漢和塾は50人を登録していますが、その中でも、短期間で端的に学習のコツを教えることができる人を育てるのは大変パワーがかかります。運よく優秀な講師に巡り合えた人はいいですが、大半はそうではないのが現状で、現地駐在員の方から「不要」を突きつけられます。

教育の現場に身を置くものとして、屈辱的な意見ですが、大手英会話学校の「英語焼き直し」や、声調・発音が無茶苦茶でも文章さえしっかりしてれば通じるなどと言う乱暴な「メソッド」が蔓延り、さらに教師の品質保証もろくにできていない・・・同業の皆様!そして中国語教師の方々!「不要」と言われて悔しくないですか?

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