中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

名刺一枚仕上がらない?中国人の労働意識。

2012-05-04 21:04:19 | 中国
日本はゴールデンウイークの真っ最中。ここ中国、上海は普通の平日です。考えてみると中国の休日は、大型が春節と国慶節、あとは清明節、労働説、元旦ぐらいが休日で、日本の祝祭日の数に比べると休みが少なく感じます。日本の休日は週休二日制で有給休暇の権利も入れると128日、出社日が237日ですから、1.85日出勤したら1日休みの計算になります。働きバチと言われた時代が懐かしいですが、そんなカレンダーとは関係なく、今日も上海の仕事は慌ただしく襲ってきます。

仕事と書きましたが、実際には作業に過ぎないことが、山盛りで、事務的なことだけでも一日があっと言う間に終わってしまいます。今日も印刷屋に頼んであった名刺を見たら、住所が「楠本第17ゼル」になっていて、クレーム入れさせましたが、校正したしないで引き下がらないので、業者を替えて再度依頼。今度の業者は「漢和塾」が「漢和熟」になっていたり、「楠本」が「楠木」になって校正が上がってきましたが、頼むから見本通りに作ってくれ!と叫びたくなりました。 安いから仕方ない?でも、印刷屋さんに印刷を頼んでいるんですよ!

もちろん、タイトルのように中国人の労働意識と大括りにしてしまうと、同じ中国人でも、私以上に優秀な経営者や、社員でも中国系、外資系を問わず一線で活躍している中国人スタッフは、数日前の飲食店総経理のようにたくさんいらっしゃいます。が、一般的に、特に日系企業のスタッフの状況を客観的に見ていると、離職率は大手の企業でも30%を超え、入社してもすぐに辞めることも日常茶飯事。17:30定時終業の会社なら、17:25には少なくともパソコンの電源を落としていて、定時を待つか待たないかで一目散に帰宅の途へ。公務員の5年で給与倍増計画(実質毎年15%程度のアップ)も手伝って、権利意識だけは強くなるものの、その給与アップに見合った生産性や貢献をしているかは甚だ疑問・・・そのような悩みを抱える会社も多いのでは?

ふと、学生の頃、ファミリーレストランや居酒屋でアルバイトをしていた時、自給550円程度で働いていたのですが、早く終わりの時間にならないかな~とか、こんな時間からお客さん来るなよな!と憤慨していた無能アルバイトだった自分のことを思い出しました。労働と言う言葉からくるところがやらされ感であるとするなら、誰がその時間内で、お客や会社のために、サービスを改善したり、能率を向上させたりするような努力をするでしょうか?17:30即帰宅の人の群れを見ていると、彼らにとって、働くということは、お金、体裁など理由はあるとして、意識としては、学生のアルバイト並みと言えるスタッフも少なくないと思います。

親の世代が苦労をした80年代ならまだしも、発展、成長しか知らない90年代が社会に出る世の中。ただでさえ、労働意識が変わっている上に、日本語のできる人材と言う縛りなどつけた時点で、優秀な人を採用することは至難の業・・・残業代・休暇・保険とかかる費用が増える中で、現地日系企業の採用の悩みは尽きません。もちろん、社長以上に優秀な人材は来ないわけで、まずは自分が本当に輝いているか、それが問題かも知れません。

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