中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

間違いだらけの中国語学習(研修)・・・そこまで言います!

2010-06-15 11:49:51 | 中国
名古屋からの新幹線の中、売店で買った東洋経済、今週のテーマは、「グローバル人材になる方法」とやらで、これは読んでおかないと・・・と思い迷わず購入。その中の中国語は必要か?というコーナーを見てびっくりです。まあ、私ごときがこのブログで話すことより、東洋経済のほうが影響力は数万倍はあるわけですが、ゆえに、だから、どうしても、あえて言わせていただきます!

まずは、英語をあきらめて中国語を学ぶのはどうか?という前提自体が疑問です。アジア各国との比較において、日本人の英語力の強化は言うまでもありません。中国ビジネスにおいても、英語ができればOKと言うわけでは決してありませんが、中国でビジネスをする上では、必然的に英語も必要になるからです。

で、問題はその中国語がどれくらい学習が必要かのインタビューを、学問の代表「東亜学院」の教頭先生と、英会話の代表「ベルリッツ」に取材していますが、これが読んでびっくりです。まず、学問としての教頭先生のコメントに嘘はないので、私に否定される筋合いは本来ないのですが、テーマがビジネスマンの話ですので、あえて言わせていただきます。中国語の勉強は、週2回(1回90分)のレッスンを2年(300時間)やると基礎レベルに達すると言いますが、2年間もかけて勉強できるのは暇な人か、私のような外国語好きぐらいで、「仕事のできる人」は忙しく、それ以前に白羽の矢がたって、現地に赴くのです。しかも2年間もやっても、どのみちビジネスレベルには程遠く、経費削減の際にトップから「話せないじゃないか!意味ないじゃないか!」と言われて予算削減になってしまった例も数多く見ています。学生さんや資格マニアのニーズとしては正しいのですが、もうこれ以上、無駄な時間をかける余裕も暇も、今の日本企業にはないはずです。もし300時間やるなら半年以内に集中するか、現地での研修を絡ませるべきです。

ベルリッツの取材コメントに至っては閉口したくなります。「日本人は漢字がわかるから有利」とのコメントに続き、「漢字のわかる中国語と中学から勉強した英語と、どちらも日常会話までのレッスン数はあまりかわらない!」・・・・正気ですか?もちろん、これはなぜか台湾人の方のコメントですから、台湾の方にはそう感じるのであれば決して嘘ではないでしょう。ここまで言うこともないのですが、その後の結果はひどいことになります。

いずれにしても、中国を軸にした世界経済(CHINABAL)は一瞬のうち(メディア上)に現実になりましたが、英語か中国語かの議論は論外で、「英語も中国語も!」が差し迫った世界のパワーバランスです。「二兎負うものは一兎も得ず!」にならないためには、まずは英語の位置づけを決め、中国語は、ビジネススキル別に目的を絞れば次の三つで十分です。 ①1日でできること! ②30時間でできること! ③300時間はかかること!

ご清聴ありがとうございました・・・

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