中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

外人って誰?シンガポールの無国籍感覚。

2012-03-22 18:41:45 | 国際
月曜日夜に到着して、金曜早朝には出発、実質3日間のシンガポール出張も終わりに近づいてきました。毎日、夕方の4時~5時には、決まって雷雲が広がり、稲妻と雷鳴、スコールが近代的な街を覆います。日中は、シンガポール大学やその関係機関、あるいは街中の語学学校を訪問しました。ふと、わが息子(次男・17歳)も、日本で燻ってるくらいなら、シンガポールに来て、この街で成長し、語学や国際感覚を養ってもらいたいもんだ!と思いましたが、親の仕事内容とは縁遠く、海外に憧れも興味も、さらに危機感もないまま「普通に」暮らしています。

二日目の夜は、こちらの大手金融機関で活躍する日本人のビジネスウーマンの方とお食事をしました。個人的な留学経験も含めてシンガポールで20年以上、素人同然の私に、シンガポールの事情についてご教授いただきました。参入障壁は低いものがあるようですが、家賃含めた物価は高く、単純に進出してきても、確固たるビジネスモデル、資金、人材等がいないと成功は容易くないとのこと。実際、私も数日過ごしてみて、物価は日本よりも高い感じがします。別に日本人ばかりいるような特別な場所にはいなくても、ちょっとした食事や移動など、けっこうかかります。その方からは政府の方向性などの情報もいただき有意義な夜となりました。

三日目の夜は、リクルート時代の後輩の紹介で、シンガポリアンの青年実業家を紹介いただいたので、JUNBOと言うシーフードレストランでご一緒しました。30代と私より全然若く、IT系の会社を興したとのこと。フィアンセも同席していましたが、彼女は彼女でもう10年近く、人材派遣関係の会社を自分で経営していて、オフィスの相場など、この先役に立つと思われる情報をいただきました。食後には、彼の車(アウディのオープンカー)で、シンガポールの夜風をうけながら、遅い時間まで明りのついたビル群を通り抜け、ホテルまで送ってもらいました。

お二方はもちろん英語も堪能ですが、私のまだましな中国語に合わせていただき、延々中国語で会話が続きました。遠い祖先は中国人とのことですが、この国では、あなたは何人だとか、どれが公用語だとか言うよりも、ビジネスにおいてしかるべきパートナーと組み、コミュニケーションにおいて必要とされる言語で会話をする、臨機応変とはこのことだと思いました。英語はもとより、私の中国語もまだまだレベルが低いので、もっと語学力を高めないと、知人、友人の域には達しても、突っ込んだビジネスの展開は難しいとあらためて思った次第です。

日本人がイメージする外国人(外人)は欧米人を連想することが多いですが、この国では「外国人は多いですか?」と聞けば、「外国人って何人のことを指しますか?観光客のことですか?」と言われるでしょう。以前にも申し上げましたが、グローバル人材育成なる研修以前に、この街の空気を感じることができれば、さらに、この街の発展ぶりを見て日本の危機感も感じていただけるなら、そこから世界への旅立ちは始まると思います。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。