蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

漢字に関する色々なことを発信して行きます。中国語も有りますよ!

平成20年12月28日は、「星に関する漢字」を取り上げます

2008年12月04日 | 今回の題材
【星に関する漢字】

358-2


形声。音符は、生。
古い字形には、上部を 晶 にする物もある。
日 は、この字の場合、太陽の形ではなく、星の形。
晶は、多くの星の光が輝く形。

晶 を 日 に省略して、たくさんの星が輝く ⇒ 星
「ほし」の意味

<漢語林より>
星は本字 皨は古字 曐は俗字(これが表示出来ないのが、残念です) 

●ここにも省略された部分が含まれている
 畳-疂-疉、 塁-壘、 累-纍、 軣-轟、 摂-攝、などなどたくさん有ります


<星>
星:ほし
惺:さとる、さとし
猩:~猩猩(ショウジョウ:オラウータン?)
腥:なまぐさい
醒:さめる、さます
暒:<夜になって雨が上る>
煋:<火が熱い>
瑆:<玉の光>
睲:<見る><瞳が輝く>
鯹:<さけ=> ∴:「なまぐさい」とも≒腥
篂:***

◆これらすべて「セイ/ショウ」の音読みが有る

(日本では扱えない漢字)
湦 謃 鍟 戥 


【なまぐさい】
なまぐさい:腥・膻・羶~生臭い

<生臭い・腥い>~大辞林より
生の獣肉や魚に特有のにおいがする。
僧が戒律を守らず、堕落している。
欲望などにとらわれて世俗的である。物事に利害や打算が絡んでいる。
  「なまぐさい話」
  「この美談の裏には、結構なまぐさい噂がある」
血のにおいがする。不穏な気配がする。
あやしげである。うさんくさい。

<字統:517)>
腥 xing1

説文では、
豚の肉の中に生じる星のような部分「あまじし」(A)、
豚の膏(あぶら)(B)
総じて、普通の生肉全てのこと ⇒ 腥

<漢語林>
解字:肉の中に星のように混じる白い脂肪のある
「しもふり肉」の意味
字義:なばぐさい=“胜[月生]”。豚のしもふり肉。
生肉。あぶら。汚い。けがらわしい。

胜[月生](日本では扱えません)
解字:肉月と生(なま)を組み合せた形。
字義:なまぐさい~犬の肉の臭い

羶 shan1
<漢語林>
解字:音符の“亶”は“羴”に通じ、「羊のにおい」の意味。
羊を加えて「「羊のにおい」の意味。
字義:羊のにおい。なまぐさい。

膻 dan4 / shan1
<漢語林>
解字:音符の亶(タン)は、“旦”に通じ、「あらわれる」の意味。
「肌をあらわす」の意味。
字義:はだをぬぐ。=袒(かたぬぐ)
なまぐさい=羶

生臭い
生もののにおいが臭い ⇒ 生臭い
“臭”は本来は、“自”と“犬”とを組み合せた形。
“自”は“鼻”に省略形、“犬”はそのまま“犬”。
嗅覚の秀でた犬の鼻 =“臭”を意味する。
∴動物の肉・魚の肉 野菜に対しては、用いない


<「なまぐさい」の結論>
神にお供えをする獣(豚・羊など)の「肉のにおい」の事が、本来の意味。
魚に対するモノではない。
今では、臭いのするモノ全般に対して「生臭い・腥い」と用いる。
世俗的な欲望、堕落した僧、物事に利害や打算、血の臭いのする物・事、不穏な気配、怪しげ、胡散臭。



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