蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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平成18年11月26日の前置きでは、「懲役」を取り上げます

2006年11月08日 | 今回の題材
「懲」の解字
形声。音符は、徴。
徴は、道路において敵の長老を捕らえて殴ち、その要求することの実現を求める呪術的な行為。
その殴る行為は、懲罰を加えて敵方に打撃を与えること。
  「こらしめる、こらす、こりる」の意味
<漢語林では>
音符の徴は、止に通じ、止まるの意味。心の活動が止まる、こりる、の意味を表す。

「徴」の解字
会意。彳と山/王(常用字解、P.452参照)と攵攴)とを組み合わせた形。
彳は、十字路の形である行の左半分の形で、道路の意味。
真ん中の”山”と”王”は、長髪の人の形で、長老をさす。
道路に於いて敵の長老を捕らえて殴ち(攵=攴)、
求めることを得んとする古代の呪術をさす。
長老の持つ霊の力を刺激して、その要求することの実現を求める行為 ⇒ 徴
そのしるしをあらわすこと ⇒ 徴
  「もとめる、しるし、あかし」の意味
もとめることから、
  「めす(呼び寄せる・取り寄せる)」の意味に
敵の長老を殴つことは、懲罰を加えるという意味を持つ行為であるから、
敵を懲らしめること ⇒ 懲

「役」の解字
会意。彳 と 殳 とを組み合わせた形。
彳は、行の左半分で、行くの意味。
殳は、[木殳](槍に似たほこ)の元の字で、矛の類の武器。
武器をとって遠く辺境に出かけて守備につく ⇒ 役
  「いくさ、兵役(軍務に服すること)」の意味
 のちに
  「えだち、しごと、つとめ、つかう、めしつかい」
    ∴ えだち:人民に課す労働


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