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金沢発 あれやこれや

-ヒントをくれる存在に感謝しつつ物語をすすめます-

させていただきますは奉仕の心

2016-02-21 22:01:25 | 滋賀の日々
「させていただきます」という言葉の使い方が不適切だという
指摘が続いてるようです。いろいろ議論が繰り返されてるよう
ですが、やや複雑につき並べて整理します。

1.日本語として使い方がまちがっている
 外国人だけでなく日本人も受験する日本語検定サイトの
 マンスリーコラム3番で、「送らさせる・寄らさせる」は
 日本語のきまりから逸脱しており、こういう俗に言う
 「サ入れ」言葉は、相手を不快にさせるばかりか、軽蔑される
 恐れもあり、最低限の勉強はしておくようにとあります。
 「送らさせていただきます」「寄らさせていただきます」
 と使ってるケースがこの指摘に該当します。

2.一方的な会話で使われるべきではない
 上のマンスリーコラム20番にはこうもあります。
 「させていただきます」を国語辞典で調べると「自分の行為が
 相手の許容のうちにあるというへりくだった遠慮がちな気持ち
 を表す」とある。そのため一方的な会話で「させていただ
 きます」を用いると、相手が不愉快を抱いてしまう。
 尊敬表現も謙譲表現もさまざまな方法があり、場に応じて
 使い分けできなければならないそうです。
 忙しいなか納入業者からどうしてもと新製品の説明機会を
 頼まれ、しぶしぶ了承したそのプレゼンで「それでは説明
 させていただきます」と堂々とも自慢げとも受け取れる調子
 で始められた場合、「なにうれしそうにしきってるんだ。
 とっととしゃべりやがれ」と思う人もいるということです。

1はたぶんほぼ全ての方が納得すると思います。2は言葉の
スキルがまだ低く、この丁寧な言い方のどこがどうおかしいか
さっぱりわからないという人だと直りにくいかも。

別にかみつく意図はありませんが、先日Blogosの投稿でこの
「させていただきます」という言い方が浄土真宗の法話で
よく使われた言い回しで、関西が起源という説を読みました。
これを読んだとき、ああ、これ書いた人は仏様がなんたるか
まったく理解してないのかと思いました。
法話の参加者は講師と聴聞者だけにあらず。講師と聴聞者の
頭上には仏様と亡くなられた上人様がいて、それら方々を
頂いたなかで講師は法話させていただき、聴聞者は法話を
聞かせていただくという構図なんです。
ビジネス会話で「商売の神様がお見守りのなかこれから説明
させていただきます。それでは一同合掌」なんてプレゼン始
める人は見たことありません。

さてそんななか、近所のそば屋に5か条が額に入れて掲げられ
てるのに気づきました。書き写してこなかったが、ネットで
同じもの見つけました。昔、流行したのかもしれません。

 1.「ありがとうございます」という感謝の心
 2.「はい」という素直な心
 3.「すみません」という反省の心
 4.「おかげさまで」という謙虚な心
 5.「させていただきます」という奉仕の心

「させていただきます」は始めるときの単なるしきり言葉では
無く、奉仕行動とつながってるんですね。なんとなくしっくり
きました。

コメント
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