更生保護施設 社会福祉士を配置へ 出所高齢者ら支援 <追記事2008/09/07>

2008-08-31 | 社会

2008/8/31
 刑務所を出所した高齢者や障害者の社会復帰を手助けするため、法務省は来年度、更生保護施設のほぼ半数に社会福祉士を配置する方針を固めた。社会福祉士が出所者のケアに当たり、福祉施設への受け入れに向け調整する。高齢者らの再犯防止を図るのが狙いだ。
 社会福祉士は、高齢者、障害者らの相談に当たる福祉専門職。高齢者施設や障害者福祉施設などで生活に支障がある人に福祉サービスを紹介するなど自立を援助する。
 法務省によると、親族など引受先のない満期釈放者は年約7200人。このうち自立困難な高齢者、障害者は約1000人に上る。法務省は、病院に入院する人を除く約900人を、福祉施設への入所が必要と判断しているが、大半の福祉施設は受け入れに消極的だ。
 このため法務省は、全国に101ある更生保護施設のうち57施設に社会福祉士を配置し、各施設が高齢者や障害者を4人ずつ、3カ月程度受け入れる。社会福祉士は、引受先となる福祉施設との調整を進める一方で、出所者が社会生活になじめるよう訓練を施す。
 福祉を取り入れた出所者支援は、昨年度は医療刑務所など8刑務所で、非常勤の形で社会福祉士や精神保健福祉士を配置。出所を控えた受刑者に生活拠点や就職などの意向調査を進めてきた。来年度は、こうした取り組みの対象も大半の刑務所に広げる方針だ。【石川淳一】
 【ことば】更生保護施設
 引受先のない刑務所出所者らを一時的に保護する施設。就職による自立を前提に6カ月程度、宿泊場所や食事を提供し、その間に更生指導や就労援助などの社会復帰支援を行う。薬物や対人関係などの問題を解決する専門プログラムも実施している。法相が認可する民間の更生保護法人が運営し、年間約1万人を受け入れている。 (毎日新聞 - 08月31日 02:41)

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受刑者の社会復帰支援へ=障害者らに福祉の手-厚労省
(時事通信社 - 09月06日 17:01)
 厚生労働省は2009年度から、知的障害者ら自立が難しい受刑者の出所後の社会復帰を支援する方針を決めた。各都道府県に支援センターを設け、刑務所出所後に必要な福祉サービスを受けられる体制を整備。生活を安定させることで再犯防止につなげる。
 同省によると、親族などの受け手がいない満期釈放者は年間約7200人で、このうち年金が受給できなかったり、障害者手帳がなかったりして自立が難しいとみられる高齢者や障害者は約1000人に上るという。同省は、こうした釈放者が出所後、必要な福祉サービスを受けられないことから生活苦に陥るなどして、再犯リスクを高めていると分析。入所中からの支援が必要と判断した。


1 コメント

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更生者支援(高齢者・障害者) (おうみよまわりの会)
2008-11-30 10:56:04
ラジオから、11月28日滋賀県大津市で、近畿2府6県の弁護士さん・支援施設・NPOが、更生者について討議したそうです。法務省(厚労省)の更生者支援のニュースは今年夏に読売新聞に紹介されたものから関心を抱いています。もう一つ、厚労省の精神病院での退院促進事業が先行していて、昨日、滋賀県での進捗の話を聞きました。さて、公務にある資格支援者の方々に、出所後と退院後の中間施設までは、想定があり実績がありました。さて、中間施設後の、想定については、記述がありません。中間施設後は、従来と同じです、広い世間の広がりです。

おうみよまわりの会は、各地にあるホームレス支援グループの一つです。更生者と退院促進の対象者は、ホームレスの方々と重なると云う思いがあります。これら施設を退去された方々を含めて、ホームレス支援全国ネットの各地NPOは生活保護と入居支援を行い、その後の在宅自立生活支援を継続して来ました。

国と社会が、組織的に、生活困窮者支援に、動きつつある現状を、頼もしいという思いがあります。この動きが地域の市民社会に受け入れられるには、対象者の、「在宅自立生活支援に到る実践」を想定される事が必要になると思われます。

おうみよまわりの会・林 弘夫:
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