危険運転致死罪「特定少年」に懲役9年判決 名古屋地裁

2023-07-13 | 身体・生命犯 社会
 特定少年 どう裁く 名古屋地裁
  危険運転認定 懲役9年 
 2023年7月13日 中日新聞
 名古屋市の国道1号で昨年7月、赤信号を無視して車を運転し、横断中の男性=当時(17)=をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)の罪に問われた元専門学校生の男(19)の裁判員裁判で、名古屋地裁は12日、懲役9年(求刑懲役11年)の判決を言い渡した。
 男は昨年4月に施行された改正少年法で、起訴後の実名報道が可能になった18、19歳の「特定少年」に当たる。名古屋地検は起訴時に男の実名を公表しており、実名公表された特定少年に対する裁判は名古屋地裁では初めて。
 被告が赤信号を殊更に無視したかが争点だった。公判で被告側は「5~10秒ほど脇見をし、直前まで赤信号に気付かなかった」と主張したが、大村陽一裁判長は判決理由で、「(時速百㌔超の)高速度で走行している最中に、5秒以上前方を注視しないのは不合理。車が蛇行も逸走もしていないこととも整合せず、信用できない」と退け、同罪の成立を認定した。
023年7月13日 中日新聞
 名古屋市の国道1号で昨年7月、赤信号を無視して車を運転し、横断中の男性=当時(17)=をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)の罪に問われた元専門学校生の男(19)の裁判員裁判で、名古屋地裁は12日、懲役9年(求刑懲役11年)の判決を言い渡した。
 男は昨年4月に施行された改正少年法で、起訴後の実名報道が可能になった18、19歳の「特定少年」に当たる。名古屋地検は起訴時に男の実名を公表しており、実名公表された特定少年に対する裁判は名古屋地裁では初めて。
 被告が赤信号を殊更に無視したかが争点だった。公判で被告側は「5~10秒ほど脇見をし、直前まで赤信号に気付かなかった」と主張したが、大村陽一裁判長は判決理由で、「(時速百㌔超の)高速度で走行している最中に、5秒以上前方を注視しないのは不合理。車が蛇行も逸走もしていないこととも整合せず、信用できない」と退け、同罪の成立を認定した。
 判決後、裁判員を務めた6人のうち、5人が記者会見に応じた。被告が特定少年だったことについて、岩崎桃子さん(35)は「自身も子を持つ母。未熟さや若さゆえの行動だったのか、見極める際に心が痛み、悩んだ」と答えた。
 五十代の男性会社員は「成人の刑事裁判と近い判断で、罪に見合った刑を考えた」と振り返り、「(成人年齢を18歳とする)民法との齟齬は将来的には解消されるべきでは」と話した。
 死亡した男性の両親は判決後、取材に「危険運転致死罪が認められたのは当たり前。人の命を奪っておきながら、懲役九年はあまりにも短い」と話した。
 判決によると、昨年7月23日、同市中川区の交差点で赤信号を無視して時速112~114㌔で交差点に進入。自転車で横断歩道を渡っていた丹下一斗さんをはねて死亡させた。
 危険運転致死罪に問われた特定少年の男の裁判員裁判で、名古屋地裁は「年齢ゆえの浅はかさがあると考えられるが、斟酌するとしても限度がある」とし、長期の実刑を言い渡した。
 昨年4月に施行された改正少年法は、18、19歳の特定少年について、起訴後の実名での報道を可能にした。ただ、裁判での扱いについては明確な基準がなく、裁判所や裁判官の判断に委ねられている。
(以下省略)
 
 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)


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