東日本大地震と盲人・病者・高齢者・・・の方々、そして原発の恐怖/ 中国電力 上関原発 強行建設工事

2011-03-14 | 政治

東日本大震災発生から5日目 78歳の全盲女性、自宅から救助2011-03-16 

〈来栖の独白〉
 東北地方太平洋沖地震の被害状況が明らかになる一方で、原発の新たな爆発なども報道され、原発の及ぼす危機もあらためて浮き彫りになった。被災された多くの皆さまを思えば、ぬくぬくと居る自分が申し訳ない。私には大学時代の友人が大船渡市におり、連絡がとれていない。
 被災された方の中には、高齢の方、ご病気の方もいらっしゃる。そして、目の見えない方もいらっしゃるだろう。地震のニュースに接して私が反射的に思うのは、そういった方々のことだ。どんなに不安でいらっしゃるだろう。避難するといっても、目が見えないのだ・・・。
 愚息が親しくしている大石亜矢子さんは昨年結婚(お相手は盲人の弁護士さん)、現在臨月である。盲導犬セロシアちゃんと一緒にコンサートで全国を歩き、美しい歌を多くの人に届けてくれていた歌手である。都内に住んでいる。明るい亜矢子ちゃんだけれど、足元が大きく揺れて怖くないはずはないだろう。
 勝田清孝が獄中で点訳奉仕をするようになって以来、私の心の裡に「盲人」の人々が居る。清孝の死後、私も音訳を少しだがさせていただいた。盲人の方たちの身の上は勿論、盲導犬たち、動物のことも気になってしまう。
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【緊急】東北地方太平洋沖地震に伴う、仙台訓練センターの状況と救援のお願い 2011年03月12日
 東北地方太平洋沖地震により、日本盲導犬協会 仙台訓練センターが被災いたしました。
 東北地域にお住まいのボランティア、ご支援者の皆様へ救援のお願いです。
 このたび被災されました多くの皆様に心よりお見舞い申し上げます。
仙台訓練センターは、建物に大きな被害はなく、職員および訓練犬、共同訓練中のユーザーの方など怪我はなく全員の無事が確認されております。
 現在センター内に全員が留まり、ライフラインの復旧を待っていますが、地域一帯の通信が遮断されており連絡がとりづらくなっているのが現状です。
東北地域には多くの盲導犬ユーザーの方もおられますので、仙台訓練センターでは被災しながらも、その安否確認作業に全力をあげております。
  《東北地域にお住まいのボランティア・ご支援者の皆様に緊急のお願いです》
 仙台訓練センターでは、「飲料水」「食料」が不足しています。万一「救援物資を直接届けることができる」という方がいらっしゃいましたら、下の住所まで直接届けていただけますよう、緊急救援をお願いいたします。
仙台訓練センター 所在地
 宮城県仙台市青葉区茂庭字松倉12-2
 022-226-3910
*現地へ通じる道路の寸断は確認されておらず車は走っているようですが、渋滞が激しい模様。市外からのアクセスが可能なのかどうかは不明。
※安全確保を第一として、くれぐれも無理のない範囲での救援をお願いします。
※当協会への支援物資等の受付や問い合わせは行っておりません。お間違えないようお願いいたします。
 数日分の食料の備蓄はありますが、それも底をつき始めています。ガスは通じているようですが、水道、電気は止まったままという状況下で、支援の手が届くまでにはまだまだ時間がかかることが想定されます。是非、近県で移動手段(バイクや自転車などが有効ではないかと思います)をお持ちの方、輸送が可能な方がおられましたら、仙台訓練センターの救済に力をお貸しいただければ幸いです。
 また今回の地震では、盲導犬ユーザーをはじめ、多くの視覚障がい者の方も被災されている模様です。中には単身でお住まいの方も多数いるため、その安否が大変懸念されています。
  《被災地域一帯にネットワークをお持ちのかた、インターネット、ツイッターなどの情報網を通じて、現地の情報をお持ちの皆様
 被災地や避難所に、視覚障がいをお持ちのかたや盲導犬ユーザーのかたがいないか情報提供をお願いいたします。「いる」ということであれば、是非当協会へご一報いただけますようお願いいたします。
連絡先 公益財団法人 日本盲導犬協会 
  神奈川訓練センター 045(590)1595
  24時間電話受付しております。*お電話でのご連絡は、ユーザー安否情報のみとしていただけますようご協力をお願いたします。
 また、当協会では「日本盲導犬協会 災害救援専用ツイッター」を開設しました。
盲導犬ユーザーの安否確認情報について、皆様の情報をおよせいただけますようお願いいたします。
日本盲導犬協会 災害救援専用Twitter
http://twitter.com/JGDA_GuideDog
※個人を特定する情報、特定できる可能性のある情報はTwitter上には書き込まず、上記連絡先へ電話にてご連絡ください。
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〈来栖の独白〉続き 
 本日の中日新聞には、『島と海と原発』という記事が載っている。中国電力が瀬戸内海の長島に建設中の上関原子力発電所だが、生物の存在に関わる原発の深刻な問題を取り上げている。
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『島と海と原発』多様な生き物 「豊かな海を守って」環境保護団体--調査や中止要望
中日新聞2011/03/14
 中国電力(広島市)が瀬戸内海の長島(山口県上関町)に建設中の上関原子力発電所に反対の声が強まっている。反対派住民や環境保護団体などは、周辺の生物多様性が失われると懸念。予定地に近い祝島(同)では、太陽光発電などによってエネルギーの完全自給を目指す試みも始まった。巨大地震による福島原発事故の影響も出そうだ。(白井康彦)
 建設計画が明らかになったのは1982年。以来、地元では推進、反対両派の激しい対立が続く。予定地の長島田ノ浦から、海を挟んで西方約4㌔の祝島では現在、反対派の数が圧倒的。長島、祝島を含む上関町全体では推進派の方が多い。(中略)
 99年から、「長島の自然を守る会」の依頼で生物学者らが現地調査したところ、ウミスズメ類のカンムリウメスズメや、最小のクジラのスナメリ、海藻のスギモク、無脊椎動物の一種のナメクジウオなどの生息を確認。同会代表の高島美登里さんは「『奇跡の海』を守りたい」と訴える。
 原発から排出される温排水影響を懸念する声も強い。京都大フィールド科学教育研究センターの向井宏特任教授は「瀬戸内海は閉鎖性海域。温排水で生物の存在に深刻な影響が出かねない」と強調している。
 中国電力は、上関原発計画に関する環境影響評価書を2001年、経済産業相に提出。「環境保全に万全を期す」とし、「周辺環境への影響は少ない」と説明した。これに対し、日本生態学会や日本鳥学会、日本ベントス(底生生物)学会は2000年から、建設工事の中断や適正な環境影響調査を求める要望書を繰り返し提出。日本自然保護協会も今年2月、「強引な建設工事に抗議し、計画の中止を求める緊急声明」を発表した。
 予定地の長島田ノ浦では、反対派の阻止行動で中断していた埋め立て工事を中電が2月21日に再開した。中電は作業員を大量動員。祝島の反対派は漁船、「虹のカヤック隊」と呼ばれる町外からの若者らはシーカヤックを使い、海上と浜辺で体を張って工事進行を阻止した。
 もみ合いの中、23日には反対派の2人が負傷し、病院へ。24日以降、中電側は大掛かりな行動に出ていないものの、反対派は「中電はまた工事を強行しようとするだろう」と警戒を解いていない。
 今月7日夜にも、祝島の港近くに反対派住民らが集結。月曜日恒例のデモ行動には島民500人弱のうち、80人ほどが参加し、「原発反対」「きれいな海を守ろう」と声を合わせた。大半は高齢の島民だが、全国各地からやってきた応援団の若者らも交じる。島の主産業は漁業と農業。お年寄りらは「原発ができて魚がとれなくなったら生活できん」と話した。(以下略)
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祝島の激突にみる電力会社の非合理と民主党の失敗
マル激トーク・オン・ディマンド第517回(2011年03月12日)
ゲスト:飯田哲也氏(環境エネルギー政策研究所所長)
 中国電力は先月21日、上関原子力発電所(山口県)建設のための海面埋め立て工事を、1年3カ月ぶりに再開した。建設予定地の対岸に位置する祝島の漁協をはじめとする反対派住民や全国から集まった若者らは、海上にカヌーや漁船を出すなど抗議活動を行い、工事を強行する中国電の職員らと衝突、けが人も出た。緊迫する祝島にいま、何が起きているのか、飯田哲也氏と神保哲生の現地リポートを交えて、日本のエネルギー政策の問題点と世界の趨勢、なぜ民主党政権がエネルギー政策の転換に失敗したのかを議論した。
 10年前NGO環境エネルギー政策研究所を立ち上げ、一貫して日本のエネルギー政策の転換を求めている飯田哲也氏は、上関原発の建設について「他のあらゆる原発建設計画の中で最も非合理」で、「まったく無意味な原子力施設」と断じる。
 そもそも中国電は「電力余り」で、関西電力などに余剰電力を買い取ってもらっている状態だ。中国電は電力需要量は増えるという計画を根拠に、原発建設が必要と説明しているが、実際には販売電力の実績は年々減っている。今年末には「島根原発3号機」という巨大な原発が完成予定で、その電力ですらまるまる余る可能性がある。今後、中国地方の人口減少とともに電力需要、利益率が下がる中で、上関原発への投資は回収できるのかという根本的な疑問が残る。
 中国電がこのような非合理な経営をできるのは、電力会社が市場を地域独占しているからに他ならないが、飯田氏は各社がおのおのの独占を守るために「暗黙の助け合い」を行うなど事実上の談合組織のような調整を行っている、と明かす。
 中国電が原発建設を強行するもうひとつの理由は、他社に比べて石炭(火力)による発電の割合が高いことにある。CO2排出の比率を各社と横並びに合わせるという、真に馬鹿げた、本末転倒の論理だ。そもそも原発は、リスクをとれる東京電力や関西電力など規模の大きな会社が国の産業政策として進めてきた。弱小電力会社はコストの安い石炭を使わされてきた面がある。こういった産業政策のひずみを考慮せず、中国電が「CO2削減」に背中を押されてしまっている、と飯田氏は指摘する。
 民主党政権は、「2020年までにCO2を25%削減」、排出量取引、地球温暖化対策税、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の導入を09年マニフェストに掲げた。しかし、この政策転換に失敗した原因について飯田氏は、経産大臣に適任者を登用できず、エネルギー族と呼ばれる旧民社党議員や経産省官僚にエネルギー政策の主導権を握られたとみる。
 世界の再生可能エネルギー利用の流れは一層加速している。投資額は年30~50%の割合で増加しており、ドイツでは政府機関などの複数の団体が「2050年までに自然エネルギーを100%にする」という目標を昨年相次いで出した。アメリカでは、原子力発電によるコストより、太陽光発電のコストが安くなったという研究結果も発表されている。
 祝島の住民は、飯田氏が代表を務める環境エネルギー政策研究所と「祝島自然エネルギー 100%プロジェクト」を立ち上げる。デンマークのサムソ島が10年かけて達成したといった先進例にならい、住民が使用するエネルギーをすべて再生可能エネルギーによってまかない、地域の自立を目指す取り組みだという。飯田氏は、原発しか選択肢がないという原発推進派の住民に、そうではない選択肢があるのだと気付いてもらうきっかけにしたい、と話す。
 祝島の漁民は漁業補償金の受け取りを拒み、中国電の原発建設に徹底抗戦する構えだ。地域主権の先行きはどうなるのか。地域からエネルギー政策の転換を試みる飯田氏に、神保哲生と宮台真司が聞いた。
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 非公開希望コメントでSさんが、以下のブログをご紹介くださった。Sさん、ありがとう。
いのちの川
 ●緊急!!●義援金/支援金/寄付金をお願いします
  東北地方太平洋沖地震により、水槽の破損や池のヒビ割れによる水漏れが起こり、コイやカメ、大型魚の引取依頼が殺到、さらに北関東や東北南部から宅配便やゆうパックで、熱帯魚や金魚が届けられています。
 東北地方の回復と共に、水温を維持しないと死んでしまう魚たちが「おさかなポスト」へ被災地から届き、おさかなポストはパンク状態です。
 届けられる熱帯魚などは、今後さらに増えると思われます。里親学校のお申し出もお待ちしています。よろしくお願いいたします。
 おさかなポストに置いてある善意の箱にご協力いただけるか、下記の口座へ義援金をお願いいたします。
・おさかなポスト:ゆうちょ銀行生田普通 10270-76551541
・ガサガサ水辺の移動水族館:三井住友銀行 生田支店841-1349546
・おさかなポストの会 代表 山崎充哲
・携帯090-3209-1390
 ※稲田公園に設置してある預け入れ施設「おさかなポスト」は正常に機能しています。(池に補給している、かけ流しの多摩川伏流水が一時濁りましたが、魚やカメに影響はありません。)
・メールアドレス mlc54407@nifty.com  RiverRanger777@gmail.com


3 コメント

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水徒然 (tetsu)
2011-03-15 15:06:12
首尾一貫したわが国の再生可能エネルギーの促進が望まれます。
「・・・アメリカでは、原子力発電によるコストより、太陽光発電のコストが安くなったという研究結果も発表されている。・・・」という記述に目を引きました。出典わかれば、教えてください。私が以前調査した記載では、太陽光発電の単価が高いことを気にしていました。どのような製造方法か調べてみます。
今回の地震による原発の事故による2次、3次災害も心配です。再生可能エネルギーについて記載しましたので一度ブログ覗いていてください。
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Unknown (ゆうこ)
2011-03-15 15:29:54
水徒然 (tetsu) さま
 コメント、有難うございました。
 飯田哲也氏について
http://www.isep.or.jp/about_message.html
 というHPもありますね。私は、
http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/03/post_96.html
 からとりあげましたが。
返信する
水徒然 (tetsu)
2011-03-16 10:54:49
詳細について、検索してみます。
ご返事ありがとう。
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