名古屋刑務所「乏しい自覚」
同僚と会食頻繁 症状出ても勤務
中日新聞 2021年8月28日 土曜日
冒頭画像;相次ぐ職員の感染を受け、名古屋矯正管区が出した通知文
愛知県みよし市の名古屋刑務所で今月十四日以降、職員の新型コロナウイルス感染が相次ぎ、全職員の四分の一に相当する約百二十人が自宅待機になっていることが、刑務所関係者への取材で分かった。集団感染のリスクが高いといわれる刑務所内で感染防止対策の徹底が指示されている中、感染した職員は繰り返し居酒屋で同僚と会食したり、せきの症状が出ているのに勤務を続けたりするなどの行動を取り、内部文書で問題視されていた。 (塚田真裕)
職員11人感染 120人待機
名古屋刑務所では、14日から27日までに職員11人の感染が判明。東海・北陸地方の刑務所などを管轄する名古屋矯正管区は、感染症対策本部長名で注意を呼び掛ける内部向けの通知文を出した。
本紙が入手した通知文によると、感染者の行動履歴を調べたところ、職員同士で他県の温泉施設に出かけていたり、頻繁に居酒屋で会食したりしていたことが発覚。症状が出た後も勤務についていたことも問題視しており、感染との因果関係には言及していないが「残念ながら自覚に乏しいと言わざるを得ない事実が認められた」としている。
感染の可能性がある職員を自宅待機にしているが、その数は日を追って増加。関係者によると、25日時点で約120人に及んだという。
同刑務所は取材に対し、自宅待機の職員数を「保安上の理由から差し控える」とする一方、「休みの職員に出勤させるなどして対応しており、業務への支障はない」と回答。陽性が判明した職員の行動履歴についてはプライバシーを理由に明らかにせず、「体調不良時の報告と出勤停止を指導している」と答えた。
受刑者への感染は「現時点で確認されていない」としているが、通知文によると、一時は受刑者屋久60人が健康観察の対象になっていた。刑務所の担当者は健康観察対象の受刑者数は明かさなかったが、「単独室に移すなどの措置をとっている。受刑者の生産作業は一部止まっているが、移送が必要なほどではない」と説明している。
◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)
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〈来栖の独白 2021.8.28 Sat〉
コロナ禍で、拘置所などの被収容者への処遇が気になっていた。また、面会なども、相当厳しいのではないかと。職員の皆さんの気の遣いようは、半端ではないだろう。いつまで続くのか。疲労困憊でいらっしゃるだろう。実に、感染症とは、難儀なことだ。