「橋下市長が小沢新党に脅威の念を抱き始めている」永田町異聞

2012-07-17 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

小沢新党への勘違い、筋違い
永田町異聞
2012年7月12日13:42:56
 小沢新党「国民の生活が第一」が旗揚げした。
 毎日新聞は「小沢新党 孤立深める船出」との見出しを掲げ、「急ごしらえの結党大会は来賓も少なく、目立つのは参加議員ら関係者ばかり」と水を差した。
 朝日新聞は「小沢新党波高し」の見出しで、「肝心の橋下市長との連携は進んでいない」と、あたかも橋下頼みであるかのごとき印象をふりまいた。
 このほか、「多難な船出」(日経)、「展望なき船出」(産経)などと、失礼ながら、大手各紙はまいどの横並び短絡記事ばかりである。
 来賓が少なくとも、橋下市長との連携などなくとも、小沢新党に揺るぎはないだろう。
 毎日新聞は、どんな来賓を想定しているのだろうか。財界、業界団体、労組の代表がはせ参じていれば、賑やかな船出で良いというのか。
 そういう「しがらみ」はいっさい必要がない。真の「国民主権」をめざしているのだから。
 朝日新聞は、橋下市長が小沢新党に脅威の念を抱き始めているのに気づいているだろうか。
 官僚支配の中央集権的統治機構を解体するという小沢一郎の政治姿勢は20数年来、一貫してぶれることはない。その小沢が民主党のなかで行動を抑え込まれているうちは、地方分権を唱える橋下もエールを送るゆとりがあった。
 ところが、小沢が民主党を飛び出して新党をつくり、「反消費増税」「脱原発」で、民・自・公との対立軸を鮮明にしたことにより、橋下の「維新の会」は選挙戦略の立て直しを迫られることになった。
 これまで橋下は、民主党政権を批判し、悪者にすることによって、「維新の会」の革新性をアピールすることができた。
 だが、野田政権へのアンチテーゼを明確に打ち出して小沢新党が登場したとあっては、その旗印が色あせていかぬとも限らない。
 しかも橋下は、一時は「反消費増税」「脱原発」かと思わせながら、大阪都構想をめぐる民・自・公の橋下懐柔政策の罠にはまり、結局は腰砕けとなった感がある。
 そしてつい先日にいたっては、消費増税法案で民・自・公の談合をやりとげた野田首相を「すごい、決める政治ができる」と持ち上げる始末となった。
 おそらく、「維新の会」の票が小沢新党に流れるのではないかという不安が、ぶれまくる橋下の胸中にふくらんでいるのではないだろうか。つまるところ、小沢一郎という筋金入りの政治家に対する恐怖である。
 大手メディアの世論調査結果とは違い、小沢新党「国民の生活が第一」への期待はツイッターなどネットを通じて広がりつつある。
 組織やカネはなくとも、国民を裏切った政権への怒りの奔流が、真の政権交代へのエネルギーになるだろう。
 55年体制の再現のごとき民・自・公なれあい体制によって、「決める政治」という名の愚策が進められ、マスコミがそれを称揚するようでは、真の議会制民主主義など確立できるはずもない。
 勘違い、筋違いの政治、報道が横行するなか、「国民の生活が第一」の使命は重大である。
 新 恭(ツイッターアカウント:aratakyo)
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