石原慎太郎氏が退院 結党大会は中継で挨拶 / 石原ファミリーの落日(週刊朝日 2013年04月05日号)

2013-03-29 | 政治/石原慎太郎

石原慎太郎氏が退院、結党大会は中継であいさつ
産経ニュース2013.3.29 17:25
 日本維新の会の石原慎太郎共同代表が29日、都内の病院から退院した。石原氏周辺が明らかにした。退院後は都内の自宅で静養し、30日に大阪市で開かれる同党の結党大会には中継であいさつすることにしている。石原氏は2月27日から入院していた。
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石原ファミリーの落日

      

(週刊朝日 2013年04月05日号配信掲載) 2013年3月27日(水)配信
 親子3人が国会議員という石原ファミリーは、米国・ケネディ家と比較されるほどの名門だが、かつてない逆風にさらされている。没落のはじまりは、2人の「不肖」の息子の不始末だ。父・石原慎太郎氏(80)はもはや、自らの存在感の低下をとめられず、「太陽の季節」は終焉を迎えようとしている。
 日本維新の会の共同代表である慎太郎氏は党内で“御大”と呼ばれている。
 だが、その御大は病院に籠城したまま、なかなか永田町に姿を見せない。
 3月22日昼下がり、国会内で行われた日本維新の会の代議士会──。
「私、今日から石原さんが出てくると言いましたが、電話がかかってきて『80歳だからもうしばらく養生する。(3月30日の)党大会には出る』ということでした。欠席ということでございますので、ご理解をいただきたいと思います」
 平沼赳夫副代表(73)がマイクを前にこう報告すると、なぜか会場からは大きな拍手が起こった。
「やべ、思わず拍手しちゃったよ」「する場面じゃないでしょ」
 新人議員らが互いをたしなめてはいたが、今の慎太郎氏の「立ち位置」を如実に示すシーンだった。
 慎太郎氏が風邪をこじらせ、2週間程度の予定で都立広尾病院(東京都渋谷区)に入院したのが2月27日。 病状についてすぐさま、「救急治療室に入ったと聞いた」「すい臓がんらしい」など、さまざまなうわさが飛び交った……。
 三男の宏高衆院議員(48)=自民党=が、ある席で「命に別条はありませんが、(1月上旬に白内障の)手術して体力も落ちたので、入院してもらっています」とあいさつしたことも、「生命にまで言及した。そんなに悪いのか」と、うわさが広まる一因となった。
 だが一橋大時代から慎太郎氏の親友である首都大学東京の高橋宏理事長は、こうしたうわさを一笑に付す。
「もう事実上、退院しているようなもんなんだ。あいつは昔から体が弱くてすぐに熱を出していた。それに気も弱くてね、1週間に1度は『おい、愚痴を聞け』と電話してくるんだ」
 高橋氏によると、慎太郎氏の妻が物を取ろうとした際、脚立から転落し、足を骨折して入院した。そのため慎太郎氏の面倒をみる人がいなくなったので、自分も病院に入ったのだという。
「入院前は、自宅で一人で憮然と酒をあおっていたよ。『都知事を辞めなきゃよかった』って口にするから、『俺の前だけにしておけ』と言ったんだけど、方々で言って回ってるんだよな。石原は今、すべてに嫌気がさしているんだ」
 ヤケ酒の原因はできの悪い息子たちだ。
 詳しくは後述するが、カジノ企業からの資金提供疑惑などが噴出している宏高氏の地元関係者が言う。
「地元の会合などに一切顔を出さなくなった。衆院選後には『秋には政務官ですから』って自分で挨拶していたのに……」
 長男で環境相の伸晃氏(55)も“おサボり”疑惑を国会で野党から追及され、珍答弁を繰り返し、身内から失笑を買う有り様だ。
「石原王国」はまさに崩壊寸前。選挙の顔としての慎太郎氏の存在感の低下は目を覆うばかりだ。ある関係者はこう明かす。
「6月の都議選や7月の参院選で、共同代表の橋下徹大阪市長(43)と石原氏との3連ポスターを予定しているが、候補者が『石原さんはちょっと』と言い始めた」
 ブランド力の低下を裏付けるように、安倍首相の側近議員もこう話す。
「都内でも前知事である慎太郎さんの威光が相当落ちてきた。もともと自民党に愛情込めてモノ申すスタンスが受けてきた。ところが、維新に行って本気で自民に石を投げてきた。なのに、『慎太郎さんが言うなら維新に投票しよう』とはならない。同じスキャンダルにまみれながら勝った、2007年の知事選とは根本が違う。やっぱり母体が自民党じゃないとね」
 維新がまとまらないことについても、慎太郎氏は「何にもわかってない」と愚痴っているのだという。
 維新の会は54人の衆院議員のうち、旧たちあがれ日本系14人、旧維新の会は40人。海千山千の旧たち日系と、若手の多い旧維新の会の議員団とでは肌合いが違う。
 そのため国会議員団の幹部会議は絶えず紛糾。慎太郎氏も入院前から徐々に足が遠のきがちになっていた。「『大阪(=橋下共同代表)にはちゃんと伝えているのか』が、毎回出るフレーズです。言った言わないのレベルでいつももめにもめる」(維新幹部)
 日銀総裁人事をめぐり、橋下氏と国会議員団との意見が食い違い、大もめになったときも、“石原抜き”の裁定となった。
「石原さんは病室から電話で『平沼君に一任する』と言ってきただけ。『お見舞いは遠慮する』と言われたので、病室へ行った議員はほとんどいない。参院選後、引退するつもりじゃないかと囁かれています」(維新の国会議員)
 御大不在の中、若手の面倒をよくみているのが盟友である平沼氏だ。
「会合に誘ってくれるし、『何でも相談しに来てくれ』と話しかけてくれる。こわもてかと思ったけど全然違った」(新人議員)
 だがこれがまた旧維新の面々からすると、「自分たちの懐に手を突っ込んできた」と、不信感を募らせる一因になっている。政策のすり合わせや信頼の醸成が困難なだけではない。
「9日夜に国会議員団の山田宏筆頭副幹事長と中田宏政調会長代理が安倍首相に会ったと報道されたけど、一切説明がありません。難しい政党なのに全く違う方向を向いている人がいる。石原さんが嫌になるのもよくわかる」(自民党歴が長いある維新議員)
 こうした維新の隙につけ込もうとしているのがみんなの党だ。都議選(定数127)で維新とみんなは、合わせて第1党を目指すために選挙区調整のさなかだ。これまで維新は28人を、みんなの党は18人の公認候補を発表している。もともと都内に足場のあるみんなに対して、維新が「五つ譲って五つ取った」(幹部)と押し込んだ形となった。
 だが、「前知事の存在が大きいから譲った部分があった。23区内の調整はあらかたついたが、市部はまだ。慎太郎さんの威光が低下してきたから、これから巻き返せる」と意気込む。
 3月中旬、高橋氏に対して慎太郎氏は電話でこう話していたという。
「お前、今月末で首都大の理事長を辞めるんだろ。暇になるんだから酒飲んで、船旅に行こうぜ」
 高橋氏とは過去4回、数週間かけてバルト海などを豪華客船で回っている。
「参院選が終わったら衆院議員も辞めるだろう」と高橋氏もみている。
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三男・石原宏高氏 カジノ企業から1800万円の資金提供?
2013年3月28日(木)7時0分配信 dot.(ドット)
 石原慎太郎・維新の会共同代表(80)の三男・宏高氏(48)に選挙違反にかかわる疑惑が浮上している。朝日新聞(3月14日付)によると、宏高氏はフィリピンでカジノリゾート開発を計画するパチスロメーカー「ユニバーサルエンターテインメント」(UE社・旧名アルゼ)から先の衆院選で社員3人の派遣を受け、その際、3人の給与、経費はUE社から支払われたという。候補者と企業側が共謀し、社員に選挙運動を命じ、給与を支払うと、公職選挙法(運動員買収)に抵触する可能性があるのだ。
 宏高氏は翌15日付で、「有給休暇のボランティア社員であったとの事実を確認しました」と文書で反論した。双方の言い分は異なるが、週刊朝日はUE社が選挙直前に作成した「選挙応援の件(ガイドライン)」などの文書を入手。そこには派遣実態が生々しく記されていた。
「原則として通常勤務扱いで対応する」「日々の勤務状況や内容については、本人が上長宛てに適宜メール・電話等にて報告し、状況により上長が勤怠管理システムに代理入力を行う」
 さらに驚くべき指示は、「会社の命令によって選挙応援を行わせるのではなく、あくまでも会社が自ら手を挙げるボランティアを募集して行わせるとの建付(たてつけ)にする」というもの。仮に宏高氏が直接関与していなくても、選対幹部が立件され、有罪になれば、連座制の適用で当選無効となり、政治生命の危機に直面することになるのだ。
 UE社と宏高氏との“関係”はこれだけではない。宏高氏の妻が代表を務めるファミリー企業「IMS」は2011年6月、UE社から毎月100万円を受け取るコンサルタント契約を結び、昨年末、宏高氏が当選するまで計1800万円が実際に支払われた。
 ※週刊朝日 2013年4月5日号
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石原慎太郎
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