イチロー新伝説 張本氏の日本記録3085安打に並ぶ
4月17日7時59分配信 産経新聞
米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手(35)=本名・鈴木一朗=が15日、本拠地シアトルでのエンゼルス戦で2安打。張本勲氏(68)の持つ日本プロ野球記録の通算3085安打に日米通算で並んだ。日本が連覇したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)後、胃潰瘍(かいよう)で故障者リスト(DL)入り。開幕から8試合を欠場したが、今季初出場となった試合で中前打と満塁本塁打を放ち、偉大な記録に並んだ。
≪「悪くないな」≫
少し遅れて訪れたイチローの開幕は格別なものとなった。七回一死、節目の打球が高々と上空を舞い、大歓声に包まれながら右翼席中段へ落ちる。張本氏に並ぶ3085本目の安打は、美しい弧を描く満塁本塁打。「悪くないな、と思いながら」イチローはダイヤモンドを悠然と回った。
メジャー9年目で初めて入ったDLから復帰した試合だった。WBCでのストレスが原因で胃潰瘍に。すでに大会中から「心が何度も折れかけた」などと、珍しく苦しい胸の内を明かす場面が見られた。それでも、戦列に復帰したその日に記録に並んでしまうあたりが「天才」と称されるゆえんだ。 記録達成の瞬間に立ち会うためシアトルを訪れた張本氏とは試合前、笑顔でがっちり握手。イチローは「『あっぱれ』をいただきます」と張本氏の名文句を持ち出し、笑顔を見せた。広島出身の張本氏は原爆で姉を失い、母を経済的に楽させることが原動力だった。張本氏は「私らのころは、野球が駄目なら生活が駄目になった。必死に戦ってきた理由はそこにある」と回想する。幼いころ、右手に大やけどを負いながら、貧困と苦境に打ち勝ってきた。
≪陸上選手並み≫
肩を並べたイチローの場合、野球は「趣味に近い」ものだ。しかし、その向上心は並大抵のものではない。打ち損じを防ぐため、スイングの途中から空振りにする技術を求めたり、「体脂肪率7%」という陸上短距離選手並みの肉体を維持したり…。オリックス時代には、球団幹部との待ち合わせに遅刻してでも、自ら決めたトレーニングを優先させたこともあった。
張本氏も「あの精神力は私なんかよりもずっと強い。今の人たちは、すぐおなかいっぱいになるけど、彼は全然違うね。あれだけの富を得て、なおかつあれだけの数字を重ねていくんだから、本当にたいしたもの」とたたえた。
もちろん、張本氏が日本のプロ野球で純然と積み上げた記録なのに対し、途中で大リーグへ移籍したイチローの記録は「日本記録」ではない。だが、最近になって「ボクはナンバーワンになりたい人」と口にするようになったイチローには、その数字の重みが誰よりもわかっている。試合後のインタビューでは、目にうっすらと涙を浮かべた。
≪先人への感謝≫
この日は黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンのデビュー62周年の記念日。ロビンソンの背番号「42」をつけてプレーしたイチローには、日本選手へもつながる歴史を切り開いてくれた先人への感謝の気持ちもある。まだ35歳。今季は大リーグ新記録となる9年連続200安打がかかる。「そういう可能性を生み出せるシーズンにしたい」。3086本目の安打とともに、今度は自分が新たな歴史を刻んでいく。
4月17日7時59分配信 産経新聞
米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手(35)=本名・鈴木一朗=が15日、本拠地シアトルでのエンゼルス戦で2安打。張本勲氏(68)の持つ日本プロ野球記録の通算3085安打に日米通算で並んだ。日本が連覇したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)後、胃潰瘍(かいよう)で故障者リスト(DL)入り。開幕から8試合を欠場したが、今季初出場となった試合で中前打と満塁本塁打を放ち、偉大な記録に並んだ。
≪「悪くないな」≫
少し遅れて訪れたイチローの開幕は格別なものとなった。七回一死、節目の打球が高々と上空を舞い、大歓声に包まれながら右翼席中段へ落ちる。張本氏に並ぶ3085本目の安打は、美しい弧を描く満塁本塁打。「悪くないな、と思いながら」イチローはダイヤモンドを悠然と回った。
メジャー9年目で初めて入ったDLから復帰した試合だった。WBCでのストレスが原因で胃潰瘍に。すでに大会中から「心が何度も折れかけた」などと、珍しく苦しい胸の内を明かす場面が見られた。それでも、戦列に復帰したその日に記録に並んでしまうあたりが「天才」と称されるゆえんだ。 記録達成の瞬間に立ち会うためシアトルを訪れた張本氏とは試合前、笑顔でがっちり握手。イチローは「『あっぱれ』をいただきます」と張本氏の名文句を持ち出し、笑顔を見せた。広島出身の張本氏は原爆で姉を失い、母を経済的に楽させることが原動力だった。張本氏は「私らのころは、野球が駄目なら生活が駄目になった。必死に戦ってきた理由はそこにある」と回想する。幼いころ、右手に大やけどを負いながら、貧困と苦境に打ち勝ってきた。
≪陸上選手並み≫
肩を並べたイチローの場合、野球は「趣味に近い」ものだ。しかし、その向上心は並大抵のものではない。打ち損じを防ぐため、スイングの途中から空振りにする技術を求めたり、「体脂肪率7%」という陸上短距離選手並みの肉体を維持したり…。オリックス時代には、球団幹部との待ち合わせに遅刻してでも、自ら決めたトレーニングを優先させたこともあった。
張本氏も「あの精神力は私なんかよりもずっと強い。今の人たちは、すぐおなかいっぱいになるけど、彼は全然違うね。あれだけの富を得て、なおかつあれだけの数字を重ねていくんだから、本当にたいしたもの」とたたえた。
もちろん、張本氏が日本のプロ野球で純然と積み上げた記録なのに対し、途中で大リーグへ移籍したイチローの記録は「日本記録」ではない。だが、最近になって「ボクはナンバーワンになりたい人」と口にするようになったイチローには、その数字の重みが誰よりもわかっている。試合後のインタビューでは、目にうっすらと涙を浮かべた。
≪先人への感謝≫
この日は黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンのデビュー62周年の記念日。ロビンソンの背番号「42」をつけてプレーしたイチローには、日本選手へもつながる歴史を切り開いてくれた先人への感謝の気持ちもある。まだ35歳。今季は大リーグ新記録となる9年連続200安打がかかる。「そういう可能性を生み出せるシーズンにしたい」。3086本目の安打とともに、今度は自分が新たな歴史を刻んでいく。
神様、仏様、イチロー様です。
コメント、ありがとう。
>神様、仏様、イチロー様です。
ノムさんのファンですか。ならば、私と同じ、嬉しいです。
イチローは、もはや神がかり的ですね。今日の新聞では、「国宝」とか書いてました。