オウム裁判:平田信被告の公判 東京地検、井上嘉浩・中川智正死刑囚の証人尋問を申請

2013-03-20 | オウム真理教事件

オウム裁判:平田被告の公判 死刑囚2人を証人申請
毎日新聞 2013年03月20日 02時30分(最終更新 03月20日 02時37分)
 目黒公証役場事務長の仮谷(かりや)清志さん(当時68歳)が死亡した事件で逮捕監禁の罪で起訴された元オウム真理教幹部、平田信(まこと)被告(47)の公判前整理手続き(非公開)で、東京地検が地下鉄サリン事件などで死刑が確定した教団元幹部、井上嘉浩(よしひろ)(43)、中川智正(50)両死刑囚の証人尋問を東京地裁に申請したことが分かった。近く、地裁が尋問の可否を判断するとみられる。
 平田被告の裁判は、オウム事件では初の裁判員裁判で審理される見通し。死刑囚を尋問することになれば、裁判員が死刑囚とやり取りする場面も想定される。死刑囚の証人尋問は極めて異例で、裁判員裁判では初となる。
 特別手配されていた平田被告は11年末、逮捕され、3件の事件で起訴された。このうち仮谷さん事件(95年2月)では、平田被告は東京都品川区の路上で拉致し、山梨県内の教団施設に監禁したなどとされる。複数の元幹部の確定判決などによると、井上死刑囚は平田被告が運転する車で現場に赴き、拉致を指揮。中川死刑囚は拉致現場と教団施設で仮谷さんに全身麻酔薬を注射したとされる。
 ほかに、平田被告はマンション爆発事件で爆発物取締罰則違反、オウム真理教施設への火炎瓶投てき事件で火炎びん処罰法違反の罪でも起訴。両事件とも井上死刑囚が指揮し、平田被告は「見張り役」を務めたとされる。【山本将克、島田信幸】
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オウム裁判:2死刑囚の証人尋問 非公開の「出張尋問」か
毎日新聞 2013年03月20日 02時31分(最終更新 03月20日 02時35分)
 元オウム真理教幹部の平田信(まこと)被告(47)が関与した一連の事件で、確定死刑囚の証人尋問を東京地検が申請したのは、「実行役のリーダー格」らから証言を得なければ、公判での真相解明が図れないと判断したためとみられる。ただし、警備上の問題や死刑囚の心情に対する影響を懸念する声も強いことから、地検は死刑囚が収容されている東京拘置所で、非公開の「出張尋問」を主張するとみられる。
 死刑囚の証人尋問は99年2月、連続企業爆破事件(74〜75年)で殺人未遂罪などに問われた「東アジア反日武装戦線」の元メンバーの審理で、共謀関係にあった大道寺将司死刑囚(64)の尋問が同拘置所で行われたケースがある程度だ。裁判員制度下での尋問例はない。
 尋問するとなった場合、拘置所で行うか法廷に呼び出すかは裁判官が決める。法廷での尋問実施に否定的なある検察幹部は「拘置所は細心の注意を払って死刑囚をケアしているが、いったん出廷させると、どのような心情的変化が起こるか予想できない。生への欲望が制御できなくなる可能性もある」と話す。
 オウム事件特有の懸念もある。公安調査庁などによると、オウム真理教を継承した「アレフ」は松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(58)への帰依を強めている。同庁の立ち入り検査では、アレフの全施設で松本死刑囚の肖像写真や説法の教材が確認された。「尊師の波動を感じて心身を浄化する」などとして、松本死刑囚が収容されている東京拘置所を「巡礼」する信者もいるという。
 ある法務省幹部は「法廷尋問は拘置所から裁判所まで移送が必要になる。(奪還のための襲撃など)『事故』が起きる危険性が他の死刑囚より明らかに高い」と危惧する。【山田奈緒、吉住遊】
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オウム真理教 平田信被告の裁判員裁判 井上嘉浩死刑囚に対する証人尋問を検討 
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最後のオウム特別手配犯公判の行方や死刑囚の証言をお伝えします。
FNNニュース 2013/03/20 12:24
2012年に逮捕・起訴された最後のオウム特別手配犯の裁判は、2013年中にも始まる見通しです。
注目の裁判の行方と、新たにわかった死刑囚の証言をお伝えします。
地下鉄サリン事件をはじめ、仮谷清志さん(当時68)監禁致死事件などへの関与を問われているオウム特別手配犯3人の裁判は、裁判員によって審理される。
地下鉄サリン事件被害対策弁護団の中村裕二弁護士は「地下鉄サリン事件1つをとっても、膨大な証拠が提出されておると思われますので、公判前整理手続きに時間がかかるのは、やむを得ないかなと思っています」と語った。
全ての事件が18年以上前に起きていることから、裁判の証拠をあらかじめ整理する手続きに、長い時間を要しているという。
こうした中、裁判で最も期待されるのは、真相の解明。
仮谷 実さんは「父の最後がどうだったのかということを、彼らが見たり聞いたりしたことを、全て聞きたい」と語った。
18年前、高橋克也被告(54)や平田 信(まこと)被告(47)らに拉致監禁されたうえ、命を失った仮谷清志さん。
長男の実さんのもとには、9年前から、事件に関わった井上嘉浩死刑囚(43)からの手紙が定期的に届いていた。
「私のありのままの記憶をお伝えいたします」という書き出しで始まった、2年前に届いた手紙を読み進めると、そこには驚くべき告白があった。
井上死刑囚の手紙には「中川智正死刑囚(50)から、『ポア(殺害)できると言われている、薬物の効果を確かめようと思ったんだ』。その薬物を点滴してみたところ、仮谷さんが急に光り出して、亡くなってしまった」と書かれていた。
手紙を送った真意は、いったい何なのか。
実さんは、被害者参加制度を利用して裁判に出廷し、被告らに自ら質問する決意を固めた。
実さんは「中川(死刑囚)が、彼の意志で、薬物を父に点滴して殺したということが書かれている。(父の最後が)殺人だったということが明らかになる可能性があるかなと」と語った。
さらに取材では、13人の確定死刑囚のうち、ほとんどの事件に関与した井上死刑囚ら、幹部への証人尋問が申請されていたことがわかった。
死刑囚らへの証人尋問の際には、東京拘置所から、裁判所に移送することになる。
しかし、警備上の問題などが指摘されていて、検事らが拘置所に出向いて尋問が行われる可能性が浮上している。
一方、松本 智津夫死刑囚(58)は、「法廷が混乱をきたすおそれがある」として、証人尋問が行われない見込み。
また、関係者によると、高橋被告は裁判に備えて、証拠などの資料を拘置所で読み込んでいるという。
ある検察幹部は、「できれば、3人とも年内に裁判を開けるようにしたい」と話しており、事件に関与したとされる最後の関係者の裁判で、どこまで真実が明らかにされるのか注目される。
(03/20 12:24) *リンクは来栖
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元オウム真理教幹部井上嘉浩被告の上告棄却


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