首相イラン訪問 冷や水 米との橋渡しも不調  ホルムズ海峡 日本のタンカー被弾 2019/6/14

2019-06-14 | 政治

首相イラン訪問 冷や水 米との橋渡しも不調

 中日新聞 朝刊 2面 2019/6/14 Fri

 安倍晋三首相は米国とイラン間の緊張緩和を狙いイラン指導部との会談に臨んだ。だが、肝心の対話への橋渡しは不調に。ホルムズ海峡付近で日本の海運会社が運航するタンカーが攻撃された事態にも遭遇し、夏の参院選への弾みをつけるはずだったイラン訪問は冷や水を浴びた格好となった。

▶ だんまり
 「いま情報収集中だ」。
 13日、首相に同行中の野上浩太郎官房副長官はテヘラン市内のホテルで、ホルムズ海峡での異変について記者団から問われると、そう繰り返した。同席した外務省幹部もだんまりを決め込んだ。
 本来は日本の現職首相と最高指導者ハメネイ師との歴史的な会談成果を打ち出すはずだった。首相は「ハメネイ師から平和への信念を伺うことができた。地域の平和と安定の確保に向けた大きな前進だ」と手応えを口にしていた。
 ホルムズ海峡付近では5月、商船4隻への妨害活動が報告されている。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「ほぼ間違いなくイランの機雷が使用された」と言及していた。
 イランが背後に絡んでいるのか。首相のイラン訪問中を狙ったのかどうかは不明だが、首相が進める緊張緩和の努力が消し飛んだのは間違いない。

▶ 正反対
 日本政府にとってもう一つ手痛いのは、ハメネイ師が首相とは正反対の声明を出したことだ。首相は、トランプ米大統領がイランと誠実に対話する用意があると説明したものの、ハメネイ師は「信用できない」と一蹴した。
 イラン側には中東の緊張を高めているのは「米国のイランに対する経済戦争が原因だ」(ロウハ二大統領)との強烈な不満がある。米国は首相のイラン訪問に合わせたように、対イラン追加制裁を発表。日本政府高官は「詳細は確認できていない」とかわしたが、圧力優先の米国との連携の難しさも露呈した。
 「中東地域の平和のため、日本はあきらめることなくできる限りの役割を果たす」と訴えた首相。だが、国家間の対立が激しい中東地域への介入は容易ではない。日本エネルギー経済研究所の坂梨祥中東研究センター長代行は「日本が具体的にどのような取り組みをするのか見えてこなかった」と指摘した。 (テヘラン・共同)

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)

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 資源の「生命線」火元に 日本のタンカー被弾
中日新聞 朝刊 2019/6/14 核心   

市民生活・安保政策に影響も

■ 大ごと
 「現時点での日本のエネルギーの供給にはまったく問題は生じていない」。世耕弘成経済産業相は13日夕の緊急記者会見でこう強調した。ただ、攻撃の影響で石油価格が高騰し、日本の市民生活にも影響が出る可能性は否定できない。
 ホルムズ海峡は、世界の原油の約3割が通過する要衝だ。日本に至っては、輸入する原油の約8割、天然ガスの約3割がこの海峡を通り、依存度は高い。海峡の幅は最短約30㌔で、タンカーが通過できる十分な水深がある幅は6㌔程度しかない。石油連盟の中田徹広報室長は「ここが詰まってしまうと大ごとだ」と話す。
 日本は別ルートのエネルギー確保を目指し、中東やアジア諸国との協力関係を強めてはいるが、ホルムズ海峡の重要性に変わりはない。カタールから液化天然ガスを輸入する火力発電会社JERA(ジェラ)の担当者は「現時点で当社への影響は確認されていない。状況を注視していく」と情報収集を急いだ。

■ 機雷
 ホルムズ海峡の情勢安定は、安保政策のテーマにも度々なってきた。2015年に成立した安保法の国会審議では、首相がホルムズ海峡での戦時の機雷掃海を集団的自衛権行使の例に挙げた。戦争当事国がまいた機雷を海上自衛隊が停戦前に除去すれば「攻撃」とみなされる可能性が高い。
 海峡封鎖によってエネルギー供給が絶たれれば、日本の存立が危うくなるという理屈には与野党から疑問視する声が上がった。首相は審議の終盤に「現在の国際情勢に照らせば、海峡封鎖が発生することを想定しているものではない」と集団的自衛権行使の事例としては取り下げた。
 ただ、今年に入って米・イランの緊張が高まると、安保法に基づく海自掃海艇派遣の可能性が再び取沙汰されるようになった。首相は5月16日の衆院本会議では、海峡が機雷封鎖された場合の海自掃海艇派遣は「現時点では考えていない」と否定した。

■ 舞台
 安保法では、集団的自衛権の行使は日本と密接関係にある他国、つまり米国が攻撃されることが前提になっている。今回のタンカー攻撃は米国への攻撃ではなく、直ちに安保法適用にはつながらない。タンカーは日本船籍ではなく、乗組員に日本人もいなかったため、個別的自衛権発動の対象にもならない。
 過去にも、ホルムズ海峡は軍事的緊張の舞台になってきた。イラン・イラク戦争(1980~88年)中には、両国が海峡を通過する相手国のタンカーを互いに攻撃し合い、数百人の死傷者が出た。
 湾岸戦争(91年)では、イランがペルシャ湾内に機雷をまいて海峡を封鎖した。停戦後、海自掃海艇が派遣され、機雷の除去に従事した経緯もある。今後、米・イランの対立がさらに緊迫し、海峡封鎖の事態になれば、海自派遣論が浮上するのは確実だ。

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)

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集団的自衛権「機雷掃海」能力=抑止力 / ホルムズ海峡~マラッカ海峡 南シナ海 死活的に重要なシーレーン 2014.6.18

   


イラン、タンカー攻撃関与を否定 「米の根拠なき主張」
 6/14(金) 9:15配信
    中東・ホルムズ海峡付近で日本企業が運航するタンカーなどが攻撃を受けた事件で、米国から関与を指摘されたイランの国連代表部は13日、「米国の根拠なき主張を断固として認めない」として、犯行を否定する声明を発表した。
 国連安全保障理事会はこの日、米国の要請で緊急の非公開会合を開催。イランによる犯行だと各理事国に伝達した米国のコーエン大使代行は会合後、「イランは(攻撃を)実行できる武器や専門知識、諜報(ちょうほう)機関による情報を有している」と指摘。一方、イランに対して交渉のテーブルにつくように求めていた。
 イラン代表部の声明は、このことについて「イラン嫌いのキャンペーンの一つだ。最大限の言葉で非難する」と言及。「核合意から不当に離脱したのに、交渉に戻ってくるように要請するとは皮肉なことだ」とも述べ、交渉に応じる用意がないことを示唆した。
 また、「米国の(仕掛ける)経済戦争、イラン国民に対するテロ行為、地域における大きな軍事的存在感が、ペルシャ湾地域の不安定の主な理由だ」などと米国の態度に憤りをにじませた上で、「イランは米国の強制や脅迫、不正行為に対して警告するとともに、今回の事件について懸念を表明する」とした。(ニューヨーク=藤原学思)
 最終更新:6/14(金) 11:25 朝日新聞デジタル

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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 タンカー攻撃、「イランに責任」 米長官「日本を侮辱」
 2019/6/14(金) 6:33配信 共同通信
 【ワシントン共同】ポンペオ米国務長官は13日、国務省で記者会見し、イラン沖のホルムズ海峡付近で起きた日本などのタンカー2隻への攻撃について「イランに責任がある」と名指しで非難した。安倍晋三首相のテヘラン訪問中に起きた点に触れ「日本を侮辱した」と語った。国連安全保障理事会はタンカー攻撃を協議したが、結論は出なかった。イランのハビブ国連次席大使は共同通信などに対し、米側の主張を否定した。
  イラン政府は13日、攻撃への関与を否定したが、トランプ政権が早くもイランの関与を断定したことで、緊張緩和に向けた動きが失速する恐れがある。
 最終更新:6/14(金) 10:47 共同通信
 
 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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