多くを語らずとも…地震被害受けた石川・穴水町出身の遠藤、故郷ゆかりの化粧まわしで土俵入り
多くを語らずとも、その行動には深い意味が読み取れた。
能登半島地震で大きな被害を受けた石川・穴水町出身の平幕、遠藤(33=追手風)が、千秋楽を残し故郷にゆかりのある化粧まわしを次々と着けて土俵入りを行っている。各場所で2、3種類ほどを使い分ける力士が多い中で、今場所の遠藤は初日から4日間連続で変更するなど5種類の化粧まわしを着けた。
【写真】2日目は石川県のマスコット「ひゃくまんさん」や兼六園などが描かれた化粧まわしを着ける遠藤
デザインもさまざま。地元で伝わる漁業用のやぐら「ボラ待ちやぐら」を着けて臨んだ初日には、館内から大きな拍手と歓声が上がっていた。故郷の石川県全体の地図や県の観光PRマスコットキャラクター「ひゃくまんさん」や名所の兼六園の灯籠などが描かれた化粧まわしには、故郷への愛が伝わってくる。不死鳥を思わせるものや、大きな日の丸が描かれたデザインも目を引いた。
当の本人は「それは感じるものであって、あまり口にするものではないでしょ」とピシャリ。震災から2週間がたった際には「何日たとうが一緒。本当に心配です」と胸を痛めていた。負け越しが決まっても変わらない。精いっぱい土俵に上がる姿を故郷に届けるつもりだ。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)
最終更新:日刊スポーツ
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