鳩山内閣、普天間めぐり迷走=首相、防衛相発言を否定

2009-10-27 | 政治
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題をめぐり、鳩山由紀夫首相は27日、現計画の容認を示唆した北沢俊美防衛相の発言を否定、閣内の足並みの乱れが露呈した。岡田克也外相も同日、米軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)への統合案を模索する考えを強調した。11月中旬のオバマ米大統領来日を前に閣内の混迷が深まっており、今国会で野党側の追及にさらされるのは必至だ。
 北沢氏は27日午前の記者会見で、キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に普天間飛行場を移設する現計画について「『国外や県外』というわれわれの選挙公約を全く満たしていないと認識するのは、少し間違いだ」として、容認する姿勢を示した。
 これに対し、首相は同日夕、首相官邸で記者団に「わたしは必ずしもそのようには思っていない」と述べ、同意できないとの立場を示した。首相は「(民主党は)県外あるいは海外(への移設)と訴えてきた」と語り、現計画は民主党の主張を満たしているとは言えないと強調。その上で「さまざまな選択肢を検討しながらそれなりに時間をかけて結論を出したい」と、従来の立場を繰り返した。
 一方、岡田氏は午後の会見で、嘉手納基地への統合について「わたしは案になると思う」と述べ、有力な選択肢との認識を表明。北沢氏の発言については「論理的に言うとちょっと苦しい」と指摘した。
 普天間問題を担当する北沢、岡田両氏のこうした発言について、平野博文官房長官は午後の会見で「政府の見解ではない」と強調。その上で「もう少し慎んで、注意して発言してほしい」と苦言を呈した。(時事通信2009/10/27-21:44)

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