半幅帯で貝ノ口結び 〈来栖の独白 2020.12.4〉

2020-12-04 | 日録

〈来栖の独白 2020.12.4Fri〉
 今日も晴天。起床して先ず主祷文で祷り。いや、その前にきちんと着替えをして。さすがに寒くなってきたので、今月に入ってより、キモノ。母が縫ってくれた着物。帯も母からのもの。在宅の日は半幅帯で貝ノ口結び。キモノに袖を通し、(半幅なれど)帯を結んでいると、気持が整ってくる。
 母が亡くなったのは、3年以上も前。このところ母のことを思う時間が増えて困る! 思われてならない。私の父は私が母の胎に宿ったときに結核を発症、長く寝たきりの末、天に召されたから、私は公立学校の教員だった母に育てられた。仕事だけでも大変だったはずだが、母は私にキモノを多く縫ってくれた。
 私が結婚してからも多くの着物を縫ってくれ、息子(母には孫)2人にも着物を祝ってくれた。
 そういえば、勝田清孝に面会の折、着物で行ったら、大変喜んだ。それと、面白い思い出は、或るおじさんが着物の私に話しかけてきたこと。「お姐さん、旦那さんはどういう罪でここに入っているの?」私が「まあ、いろいろと」と答えると「どういう刑に?」と続けて訊く。「死刑です」と答えると「えっ、そりゃぁ・・・。俺たちは殆ど懲役刑だよ。お姐さん、そりゃ、大変だ」。拘置所というところの被収容者は暴力団が多いらしい。したがって面会希望者もそういう人たちだろう。
 「着物」を着ていて、ふと思い出した過去の出来事だ。


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