2018.8.4 05:00更新
【産経抄】8月4日
韓国が不法占拠する竹島(島根県隠岐の島町)が紛れもない日本領であることについて、島根県職員の田村清三郎さんが『島根県竹島の研究』として1冊の本にまとめたのは昭和29年のことだった。資料に基づき、隠岐島の古老の証言も取り入れて韓国側の主張を明確に退ける同書は、40年に改訂版が発刊された。
▼平成8年4月に島根県が改訂版を31年ぶりに復刻した際、松江市で田村さんの妻で詩人ののり子さんに取材した。のり子さん自身にも『連作詩-竹島』という作品があるが、竹島をめぐって日韓がいがみ合うことにうんざりとした様子だった。
▼のり子さんは、亡夫の業績を誇りに思い、復刻本が注目を集めていることを喜びつつも、連作詩の中でこうつづっている。「永遠の供養 それはたぶん 『竹島』本などもう用なしになること」。しかし残念ながら、いつまでたっても竹島本の必要性は薄らぐことがない。
▼26年6月に、ソウル市内にある韓国の護国の殿堂、戦争記念館を訪ね、異様な光景を目撃した。戦争とは直接関係のない竹島の巨大な写真が展示されており、その前で家族連れらが記念撮影をしていた。
▼かわいらしい幼稚園児の集団とも何組も行き合った。日本と戦った朝鮮水軍の亀甲船の復元物について説明を受けている園児らを見て、気がめいって仕方なかった。韓国はこんなに幼いころから、日本は敵だとすり込んでいるのかと。
▼韓国の海洋調査船が竹島周辺の日本の領海内を航行し、政府が抗議したとのニュースに思う。一つ一つの事例に個別に対処することも当然重要だが、本を絶たなければ今後も似たような無分別が繰り返されることだろう。韓国にはまず、執拗(しつよう)な反日教育をやめさせなければならない。
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です *強調(=太字)は来栖
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