落合博満「球界のタブーを猛毒ブッタ斬り」(1)加藤氏に“コミッショナー失格の皮肉”
アサ芸プラス2013年07月25日09時59分
ノムさんと並ぶ球界屈指の論客が講演会でまたまたほえた。統一球、コミッショナー、オールスターと、「旬のネタ」を次々と俎上に載せてオレ流料理。口にすれば猛毒がジュワ~ッと広がる過激提言のオンパレードに、会場は納得と笑いの連続だったのである。
「今日ね、とりあえず統一球の話をします。で、オールスターの話をします。それから、たまたまこの前、オーナー会議があってね、コミッショナー問題が出てきたので、この3つを題材にすれば、今までしゃべったこととあまりかぶらないだろうなと思いますから」
7月17日、東京・渋谷公会堂での講演会。落合博満氏(59)がこう切り出すと、席を埋め尽くした聴衆は、球界屈指の論客が旬の話題をどうさばくのかと、食い入るように耳を傾けた。
「統一球の問題、ありました。これは全てにおいて、コミッショナーのあの会見が悪かったというだけ。あとは何の問題もない。皆さんは、何であれを隠したんだ、公表しなかったんだ、と言いますよね。オレは35年この世界にいるけども、今年の反発係数はいくつでやります、というのを聞いたことがありません。公表はしていないはずです」
球界を激震させた「統一球の反発係数変更問題」。昨年までの「飛ばないボール」から「飛ぶボール」に変わっていた一件である。球界最高責任者、加藤良三コミッショナー(71)が「私は知らなかった」と居直り会見を開いて責任回避したことで大騒動に発展し、選手会が「不信任」を突きつけたことは周知のとおり。落合氏はバッサリとこう斬った。
「何がいちばん悪かったのかというと、あそこ(ボール)に加藤良三という刻印がしてある以上、『オレは知らなかった』では通らないんだ。『実は去年まで使ってたボールは(反発係数の上限と下限という)その幅の中でやらなきゃいけなかったんだけど、過去2年のデータを取ったら、それを下回っていた。だから今年は規定の中に組み込みましたから』ということだけをちゃんと言えばよかった。それを言わないでね、ボールが変わったのかと聞かれると、いや変えてない、の一点張りだったから、問題が起きたというだけのことなんです」
まさに正論である。そしてこうも言って、加藤氏を批判したのだった。
「オレだったら簡単に終わらせた。『今までこういう数字を表に出したことはなかった。たまたま今回、数字が下がっていたので枠の中に入れた。それを素直に公表すればよかったけど、そのままにしていた。こちらに責任があります。このたびは申し訳ありませんでした』と言えば何の問題もない。でも(加藤氏は)謝るのが嫌いなんでしょうね」
加藤氏に「コミッショナー失格」の皮肉をブチかましたところで、話題は「次のコミッショナー選び」へと移行していった。
アサヒ芸能8/1号より
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勢い“出過ぎた”桑田氏にクギ 第三者委のマル秘事項を発言
zakzak2013.07.27
やる気満々の桑田氏が勇み足!?
24日夜のTBSテレビで桑田真澄氏(45)が、統一球問題の第三者調査・検討委員会の活動に関して発言し、波紋を広げている。
番組は『NEWS23』で「桑田が大谷を大解剖」というタイトル。だが司会者に話を振られ、自らが「特別アドバイザー」を務める第三者調査・検討委員会の活動を明かしたのだ。「週に2回くらいのペースで委員会が開かれており、自分も出席している。委員3人の方が突っ込んだヒアリングをしている」。一般的には問題ないと思われるだろう。
だが、第三者委員会は那須弘平委員長(元最高裁判事)がマル秘主義を打ち出し、関係者から極秘ヒアリングを展開している。6月28日の初会合後にも、書面でコメントを出しただけ。最終報告書の中身で勝負する姿勢を強調している。
「報告書については、9月末をメドに提出するよう努力します。委員会の活動の目的として一番重視する点は、12球団はもとより、選手の方々、そしてプロ野球ファンの方々を重要なステークホルダー、利害関係者であると考え、全ての方々に納得していただけるような報告書を作るつもりです」というのが内容だ。
委員の1人、佐々木善三氏(元京都地検検事正)がこう漏らしたほどだ。「委員長から何も話すなと言われていますから。私は使いパシリですから何も言えません」と。鉄のカーテンを引くヒアリングなのに、委員でもない特別アドバイザーの桑田氏が具体的な活動内容を明かしたのだ。
第三者委員会としては桑田氏にクギを刺す必要がある。高校運動部に頻発した体罰を批判して時の人になった桑田氏は、東大野球部の特別コーチも務めたり常に話題の中心に。特別アドバイザーに選ばれた際の記者会見でも舞い上がったのか、こんな発言をしている。
「(加藤コミッショナーに)詳しく真意を聞いていきたい。(NPBの)事務局の運営、方針、長年の体質が変わっていないのではないか」とぶち上げたのだ。危惧された通りの今回のテレビでの発言と言える。
桑田氏に求められているのは、日米でプレーした投手としての経験上の統一球問題に関するアドバイスだけだ。立場を再認識させる格好のチャンスというべきか。 (江尻良文)
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