【自民党総裁選】安倍晋三首相…挑戦者の本質変わらず 麻生太郎副総理「どこが善戦なんだ」敗れた石破茂氏に見解 2018.9.21

2018-09-21 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉

産経ニュース 2018.9.21 01:00更新
【阿比留瑠比の極言御免】安倍首相 挑戦者の本質変わらず
 「いよいよ皆さんとともに憲法改正に取り組んでいきたい。戦いは終わった。これからは一致協力して、新しい日本を造っていこうじゃありませんか」
 安倍晋三首相(自民党総裁)は20日、総裁3選が決まった後のあいさつでこう呼びかけた。総裁選勝利をてこに、憲法条文に自衛隊を位置づける改憲推進に弾みをつけたい考えがにじんでいた。その姿に6年前、平成24年9月の総裁選で新総裁に選ばれた際の首相の姿が重なってみえた。
 当時は、首相は下馬評で石破茂元幹事長を含む5人の候補のうち、本命どころか3番手がいいところだとささやかれていた「挑戦者」だった。
 現職の首相として臨んだ今回は立場も条件も違うし、「横綱相撲」を狙ってもいただろう。だが、何とか目指す国家像と政策の実現に近づこうと懸命な姿は、ずっと挑戦者のまま変わらないように見える。
 6年前、野党自民党の新総裁就任あいさつで、首相はこう強調していた。
 「まさに日本を取り戻す。日本人が日本に生まれたことを幸せと感じ、子供たちが誇りを持てる日本を造っていくためだ」
 この時の首相の総裁選公約を読み返すと、政府・日銀の連携の下での格段の量的緩和政策を推進▽日米同盟をより強固に▽集団的自衛権の行使を可能に▽幹部公務員の官邸主導人事など国家統治機構を改革-などの政策を着実に実行に移してきたことが分かる。
 一方で、北朝鮮の拉致・核問題の早期解決や憲法改正といった重大な約束は、まだ果たせずにいる。筆者は、首相が新総裁に就いた翌日(9月27日付)、産経新聞にこう書いた。
 「前途は必ずしも平坦(へいたん)ではなく、むしろ遠く険しいいばらの道だ」
 これは何も特別な見方ではなく、当時は大多数の記者や識者の観測も大同小異だったはずである。
 持病の悪化により、わずか1年で政権を手放した弱い首相というイメージが、まだ世間にも政界にも根強かった頃のことだった。野党幹部からは「総裁候補の中で安倍氏が一番やりやすい」という声も聞かれた。
 そんな状況下で出発しながら少しずつ地歩を固め、一つ一つ掲げた政策課題を片付け、今では「安倍1強」と言われるようになり3選も達成した。
 ところが今回の総裁選で首相は議員票で8割を獲得したものの、党員票では石破氏を突き放せなかった。合計でもダブルスコアでの勝利であり、一般的には「圧勝」だといえるが、首相とすれば一抹の不安も残っただろう。
 総裁選で石破氏が掲げた政策は、実現性が薄かったり、抽象的だったりするものだと感じたが、それでも自民党内で一定の支持を得た。これが現実である。
 首相は、一部マスコミや野党が揶揄(やゆ)するような「独裁者」では決してない。常にその時々の世論や自民党の声、経済状況や国際情勢に目配りしつつ、匍匐(ほふく)前進するようにここまできた。
 「同志の皆さんと力を合わせて、子供たちの世代に希望にあふれ、誇りある日本を手渡していくために、全力を尽くしていきます。どうぞ皆さん、よろしくお願いします」
 首相は20日のあいさつでこうも述べた。6年前から、いや第1次政権時代から、あきらめずにこつこつと積み重ねて目的に近づく挑戦者である首相の本質は、何も変わらない。(論説委員兼政治部編集委員)

産経ニュース 2018.9.21 05:00更新
【自民党総裁選】首相は残り3年で何をやるつもりなのか?
 編集局次長兼政治部長・石橋文登
 自民党総裁選で3選を勝ち取った安倍晋三首相の通算在職日数は20日で2461日となった。来年2月22日に吉田茂(2616日)と並び、6月6日には明治の元勲・伊藤博文(2720日)と並ぶ。任期満了まで務めると桂太郎を抜き、憲政史上最長となる。
 なぜ首相は「1強」批判を覚悟の上で3選にこだわったのか。
 理由は外交にある。米大統領任期は2期8年。ドイツの首相任期は4年だが、多選制限はなく、メルケル首相は13年近く政権を担う。民主主義国家かどうかは怪しいが、ロシアのプーチン大統領は通算14年もその座におり、中国の習近平国家主席に至っては終身居座ることができる。
 しかも国際社会では、就任後1年と最後の1年は発言力がない。「総裁任期2期6年では実質4年しか外交をできない。これでは各国首脳と互角に渡り合えない」。主要国首脳会議(サミット)への出席を重ね、首相はそう痛感した。
 「首相の標準任期を3期9年に変える」。これが首相の本音だといえよう。
 では、首相は残り3年で何をやろうとしているのか。首相は総裁選後、党所属議員を前にこう語った。
 「戦後日本外交の総決算を行いながら、平和で安定した日本を確固たるものとします。さらにいよいよ立党の精神である憲法改正に取り組んでいきたい」
 総決算の1つは日露外交だ。北方領土四島の帰属問題を解決し、平和条約を結ぶ。これは外相として日ソ関係修復に奔走した父、安倍晋太郎の悲願でもある。
 くしくもプーチン氏は12日、「年末までに条件をつけずに平和条約を結ぼう」と提案した。曲球(くせだま)かもしれぬが、露側が期限を切ってきたのは願ってもないチャンスだ。年内に事態が大きく動く可能性もある。
 もう1つは日朝だ。米朝、南北などの綱引きをうまく利用しながら、国交正常化に伴う経済支援をテコに拉致問題の全面解決を図ることができるか。首相の外交手腕が問われる。
 いずれも難題だが、憲法改正はそれ以上に難しい。首相は産経新聞のインタビューでこう語った。
 「憲法改正は普通の法律と違い、最終的に国民が決定権を持ちます。国会議員が発議を怠り、国民に権利を行使させないのは責任放棄のそしりを免れない」
 首相の主眼は、衆参両院の発議よりも国民投票にある。2016年にキャメロン英首相とレンツィ伊首相が国民投票に敗れ、相次いで退陣するのを目の当たりにし、その怖さを思い知ったからだ。持論の「9条2項削除」を封印し、「自衛隊明記」の方針を打ち出したのも、公明党への配慮ではない。国民投票で賛同を得られるギリギリの線を推し量ったのだ。
 首相は残り任期をにらみつつ国民投票の好機を狙い続けるはずだ。衆参の発議の時期はそこから逆算して決める。20日の記者会見ではこう断じた。
 「戦後外交の総決算、憲法改正はいばらの道だ。しかし、総裁選を通じて大きな支持をいただいた。これは3年間、強いリーダーシップを発揮し、大改革を断行する大きな力になる」 

 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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産経ニュース 2018.9.21 15:42更新
【自民党総裁選】麻生太郎副総理「どこが善戦なんだ」 敗れた石破茂氏に見解
 麻生太郎副総理兼財務相は21日、自民党の麻生派(志公会、59人)の会合で、20日に行われた総裁選で安倍晋三首相に敗れた石破茂元幹事長について「どこが善戦なんだ。(善戦と報じたメディアに)ぜひ聞かせてもらいたい」と述べた。
 麻生氏は、石破氏が平成24年の総裁選の決選投票で獲得した89票よりも、今回の石破氏の議員票が73票と少なかったことを指摘。議員総数が24年より増えていることにも触れ「常識的に89が178ぐらいにならないとおかしい。(議員総数が)倍に増えているんだから」と強調した。
 また、石破氏に関して「善戦」と報じたメディアについては「いろんな新聞が書いているけど、よく選挙を知らない人が書いているのか、よく分かっていない人が書いているのか」と皮肉った。

2018.9.21 19:56更新
【自民党総裁選】石破茂元幹事長、麻生太郎氏に反論 「善戦でないというのは党員の気持ちとずれている」
 自民党の石破茂元幹事長は21日、麻生太郎副総理兼財務相が石破氏の総裁選での得票をめぐり「どこが善戦なんだ」と発言したことを受けて、「党員の45%が(自分を)支持したのはすごいことだ。『善戦ではない』というのは党員の気持ちとずれが起きているのではないか」と反論した。都内で記者団に語った。
 石破氏は「純粋に党のため日本のためを思ってくれる人が半数近くいる。現れた結果を冷静に謙虚に見る姿勢は常に問われることだ」と麻生氏を皮肉った。
 
 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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「戦争に行かない人は、死刑にする」戦前回帰の「軍法会議」設置 石破茂幹事長はこんなバカな発言をしたのか 2013/07/17
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