「無期懲役確定の男を殺人罪に問う異例の裁判」新発田市女性殺害事件

2022-11-17 | 死刑/重刑/生命犯

「無期懲役確定の男を殺人罪に問う異例の裁判」あす判決 新発田市女性殺害事件
 2022/11/17(木) 19:01配信 BSN新潟放送

 新潟県新発田市の女性を殺害したとして、殺人の罪などに問われている男の裁判員裁判があす18日、判決を迎えます。
 他の女性に対する事件ですでに無期懲役が確定していた男が再び法廷に立つ極めて異例の裁判となりました。判決を前に事件と裁判を振り返ります。
 2014年4月、新発田市の竹藪の中の小川で新発田市に住む当時20歳の女性会社員の遺体が一部白骨化した状態で見つかりました。
 女性の軽乗用車が遺体発見現場の350メートル離れた立ち木にぶつかっていたなど不自然な点があることから警察が事件として捜査。
 事件から6年後、すでに無期懲役が確定している喜納尚吾被告39歳が逮捕・起訴され、この女性にわいせつな行為をしたうえで殺害したとして殺人の罪などに問われています。 10月17日に始まった裁判で喜納被告は「全く身に覚えがありません」と起訴内容を全面的に否認。検察側と弁護側の主張は真向から対立しました。

 争点は3つ。

・まずは『事件性』です。
 検察側は「水深の浅い川で絶命していることは不自然」などとして何者かに殺害された事件だと主張。
 弁護側は死因は分かっていないため「他殺か自殺か事故なのかは判断できない」と述べました。

・2つ目の争点は『犯人性』。
 検察側は被害者の車のハンドルから検出された混合DNA型の鑑定結果について…
【検察側】「喜納被告のものと完全に一致した」喜納被告が犯行に関与したと主張。
 一方、弁護側は…
【弁護側】「採取した量が少なくはっきりと結果がでるのは考えにくい」「第三者の関与も否定できない」喜納被告は犯行に関与していないとしています。

・そして、3つ目の争点は『量刑』です。
 迎えた7日の論告求刑。検察側は特に重視すべき事情として喜納被告がこの事件のおよそ5カ月前から連続して起こした4つの事件を挙げました。
 喜納被告は2013年に新発田市で女性4人を相次いで暴行してそのうち1人を死亡させたとして2018年に無期懲役が確定し、岐阜刑務所に服役していました。
 検察側は判決が確定している事件を再び処罰することはできない憲法の『二重処罰の禁止』に言及。女性4人に対する事件を今回の事件と一緒に処罰する趣旨で考えることは許されないとしました。
 しかし、この一連の事件の前に喜納被告は沖縄県で起こした別の事件でおよそ7年半服役していて矯正教育を受けていながら出所後に連続して女性を襲ったことを厳しく指摘し、「全く考慮しないのは適切ではない」と主張しました。
【検察側】「犯罪性向はより凶悪化し、性犯罪に対する規範意識は完全に欠如している。生命軽視の度合いは甚だしく更生はもはや期待できない」
 検察側は喜納被告に対し『死刑』を求刑しました。

  新潟放送 最終更新:BSN新潟放送 

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です

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