立ち上がって窓の外を見るカモシカ=舟橋村立図書館

2008-07-04 | 社会

図書館にニホンカモシカ 舟橋、自動ドアから“入館”
北日本新聞2008年07月04日

トイレのドア付近に追い込まれ、立ち上がって窓の外を見るカモシカ=舟橋村立図書館
 三日午後二時ごろ、舟橋村竹内の村立図書館に、国の特別天然記念物ニホンカモシカ一頭が迷い込み、本棚の間を歩き回った。村職員が館内の一角に追い込み、約一時間半後に捕獲し、上市町の奥山に放した。館内には利用者がいたが、けが人はなかった。

 図書館や上市署によると、カモシカは体長約一・三メートルの雄の成獣。正面玄関の自動ドアから入り込み、一階の児童書コーナーで、本棚の間を行き来したり、棚に上るなどした。一階には期末テストで自習中の高校生ら利用者約二十人がおり、二階などに一時避難した。

 カモシカは、村職員がトイレ前の行き止まりスペースに追い込み、可動式の本棚で出られないようにふさいだ。上市署員とともに安全を確保しながら、駆けつけた獣医師が吹き矢で麻酔を打ち、おとなしくなったところを捕獲。軽トラックに乗せて奥山に放した。

 一階の受け付けにいた臨時職員の夏野和子さん(42)は「自動ドアが開いてあいさつしようとしたら、カモシカだった。一瞬、何が入ってきたのか分からなかった」と話した。それでも、職員とともに入館者を二階に誘導するなど、冷静に対応した。

 村内では最近、カモシカの目撃が相次いでいた。高野良子司書係長は「幼児がいない時間帯でよかった。けが人もなく、幸いでした」と話した。


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