三浦和義元社長が手記 月刊誌「創」5月号(2008/3月23日付) 逮捕への憤りあらわに

2008-04-07 | 社会

(読売新聞 - 04月06日 19:38)
 1981年のロス疑惑「一美さん銃撃事件」を巡り、米自治領サイパンで逮捕された元輸入雑貨会社社長、三浦和義容疑者(60)が7日発売の月刊誌「創」5月号に、逮捕後初めての手記を寄せた。 日本で無罪が確定した事件で再び逮捕されたことへの憤りを表している。
 手記は3月23日付。逮捕されるまで、サイパンが米国の領土であることや、88年に米国で逮捕状が出ていることも「全く知らなかった」とし、「日米が十分に話し合い、裁判は日本ですることになったのではないか。(逮捕は)本当に驚いたし、怒りで体中が燃えるように感じた」と記した。
 サイパンの拘置所では読書をして過ごし、3食とも、受刑者5人と一緒にとっているという。日本のマスコミ取材については、「26年前と変わっていない」などと批判。今後の裁判手続きについて、「決してくじけることなく頑張ります」と結んでいる。
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27年目のロス疑惑ー洞爺湖サミットー共謀罪
中日新聞夕刊(大野孝志 関口克己) 2008/03/07
共謀罪法案“解凍”へ渡りに船---洞爺湖サミット前成立、急ぐ政府
 27年の歳月を経て亡霊のようによみがえったロス疑惑事件。因縁を感じさせるのが、久しく影をひそめていた「共謀罪」が、事件を契機に再び脚光を浴びていることだ。それも難事件を解決できる「伝家の宝刀」として。そういえば日本の共謀罪法案は、いまだ継続審議中。いつでも「解凍」でき、鳩山邦夫法務相は今夏のG8サミット(主要国首脳会議)に向けて成立に意欲を見せている。事件は、渡りに船であるにちがいない。要注意だ。
 ロス疑惑事件で逮捕された元会社社長、三浦和義容疑者(60)。逮捕容疑は、第一項が1981年11月18日ごろにロスアンゼルス市内で当時の妻、一美さんを殺害した疑い。第二項が81年7月14日から82年7月9日にかけ、元女優や氏名不詳の者らと、一美さんを殺害して保険金を得るという犯罪の共謀行為をした疑い。日本では無罪となった殺人罪とは別に共謀罪が加わった。
 このあたりの事情を共謀罪に詳しい関東学院大学の足立昌勝教授が分析する。
 「処罰可能な共謀罪とは、最低二人の人間が犯罪の実行を合意し、加えて何らかの行為(徴表的行為=overt act)をしていること。今回の事件は、日本でも有罪となった元女優による殴打事件を徴表的行為とすることで、十分に共謀罪が成立すると判断したのではないか」


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