産経ニュース 2015.3.19 13:00更新
オウム真理教と徹底抗戦した家族の知られざる“崩壊と再生”
地下鉄サリン事件から20年を迎える20日、フジテレビはドキュメンタリードラマ形式の「激動!世紀の大事件 オウム真理教と闘った家族の全記録~地下鉄サリン事件20年目の真相~」(後9・0)を放送する。
オウム信者の親たちが結成した「家族の会(当時・被害者の会)」の会長を現在も務める永岡弘行氏は、誰よりも早く“オウム真理教の狂気”に気付き、教祖・麻原彰晃と闘ってきた。わが子を救うべくオウムと壮絶な闘いを繰り広げた「家族の9900日」を、実際の映像や独自に入手したオウム内部の音声記録を織り交ぜながら描く。
永岡家の“地獄”は1987年に幕を開けた。オウムに入信した息子(当時18歳)が自室に引きこもり、怪しい呪文を唱え始める。そして、人類の救済のために永岡家の全財産をオウムにお布施したい、とまで言い出す。
息子の急変に危機感を抱いた父の永岡氏(当時50歳)は、麻原の素性調査を始め、ある犯罪歴をつかむ。永岡氏は単身、道場へ乗り込む。過去を暴かれた麻原は驚くべき行動をとる。
孤立無援の闘いの中、唯一相談に乗ってくれたのが、坂本堤弁護士だった。89年に「被害者の会」を結成したが、その2週間後、坂本弁護士一家はこつ然と姿を消す。
90年、オウムが国政への進出を企てる中、出家信者となった息子から一本の電話が入り、予想もしない事柄を告げられる。
94年、オウムは自ら生成した猛毒の神経ガス、サリンを使い、人類史上初の化学兵器テロを起こす。永岡氏らは「オウムこそ犯人だ」と国に訴えるのだが・・・。
95年1月、反オウムが活発化する中、麻原は永岡氏の“ポア(殺害)”を信者に命じ、絶体絶命の危機が迫る。その2カ月後、地下鉄サリン事件が発生する。
同局報道番組部の石田英史プロデューサーは、企画意図を「オウム真理教事件はある日突然、子供がカルト宗教に入信してしまうという、どこの家庭でも巻き込まれる可能性があり、家族の在り方を考えさせられる事件でもある。オウムがなぜ無差別殺人テロを犯すまでになったのかを改めて検証します」と話している。
ドキュメンタリードラマのキャストは永島敏行、床嶋佳子、碓井将大、根岸季衣、名高達男ら。
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◇ 『オウム真理教と闘った家族の全記録 ~地下鉄サリン事件20年目の真相~』フジTV 2015年3月20日21時~
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