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2013参院選 混戦の小沢王国 剛腕にも焦り 今の小沢一郎氏の行動をメディアが大きく取り上げることはない

2013-07-01 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

【断面 2013参院選】混戦の小沢王国…岩手 自民・前閣僚ら気勢 剛腕にも焦りの色
産経新聞2013.7.1 07:10
 「こ、こ、これは…。押さえなければいけない所を全部押さえている」
 6月上旬、ある民主党議員は1枚のペーパーを見て、思わずうなった。
 目にしたのは、参院選岩手選挙区(改選数1)における、生活の党の小沢一郎代表の日程表だ。農業、漁業、商工、医療…。びっしりと書き込まれた訪問先は、見る者が見れば、この選挙に勝利するための“急所”を完全に網羅していることが分かる。
*「隠密行動」を返上
 その小沢氏は6月11日に岩手入りすると、地元では実に20年ぶりとなる行動に出た。
 「私自身も農協の組合員です。日本の伝統文化を継承しているのは農漁村ですよ」
 小沢氏が訪れたのは盛岡市の県農業協同組合中央会。自民党離党以来、疎遠になっていたが、この日は反環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を訴え、20年という歳月で生じた距離を詰めようとした。
 しかし、他党をうならせる小沢氏の行動は、焦りの裏返しでもある。実は、小沢氏の岩手日程は県連を通じて事前に報道機関に告知された。「隠密行動」を好む小沢氏にしては極めて珍しいが、そうでもしないと、今の小沢氏の行動をメディアが大きく取り上げることはないのだ。
 26日に国会内で開かれた生活の党の参院選公認証授与式。小沢氏のあいさつは、まるで自らを鼓舞するかのような内容だった。
 「民主主義は『数』だ。命がけで選挙を戦って、党の基盤を揺るぎないものにしなくてはならない!」
 生活は岩手選挙区に元県議の関根敏伸氏を擁立し、小沢氏はここを「絶対に落とせない」最重点区と位置づけた。
 一方、小沢氏が離れた民主党は、対抗馬として新人の吉田晴美氏を擁立した。その吉田氏は街頭演説で「女性の視点から医療介護や子育て支援を充実させる」と女性目線を売りにしている。だが、知名度不足は否めない。しかも、12人いた民主党県議のうち4人が別の候補の支援に回っている。
 その候補とは、無所属で出馬する平野達男前復興相。平野氏は元小沢氏側近でありながら、小沢氏とたもとを分かち生活には行かず、4月に民主党を離党した。一時、自民党に接近したが、最終的に自民党に袖にされた。平野氏は「完全無所属でやっていく」と覚悟を決め、復興相を務めた実績を掲げて、支持拡大を図っている。
 民主党の吉田氏が県外出身であることから平野陣営幹部は「『反小沢』の民主票は落下傘候補ではなく平野氏に流れる」と読む。
*見えない力の呪縛
 一方、民主党以上に「小沢王国」の陥落を狙っているのは自民党だ。前慶大ラグビー部監督として知名度のある新人、田中真一氏を擁立する。小沢氏の地盤が揺らぐ今、平成4年以来、21年ぶりの勝利に向け鼻息は荒い。かつて小沢氏と新進党で行動を共にした石破茂幹事長は15日に岩手入りし、てこ入れを図った。
 もっとも、先の衆院選で、岩手の4選挙区のうち選挙区当選は2区の鈴木俊一外務副大臣だけ。その鈴木氏ですら、生活の畑浩治衆院議員に比例復活を許している。このことは小沢氏の支持層を自民党が完全には切り崩せていないことを象徴している。果たして有権者にかけられた小沢氏の“呪縛”を解くことができるのか。田中氏は街頭などでこのフレーズを好んで口にしている。
 「岩手を長年縛ってきた『見えない力』から取り戻す!」
 熾烈(しれつ)を極めている岩手夏の陣。抜き出た候補はまだいない。(松本学)
                   ◇
 吉田 晴美 41 元議員秘書  民 新
 田中 真一 46 元議員秘書  自 新 【公】
 関根 敏伸 57 元県議    生 新 【ミ】
 菊池 幸夫 54 党県常任委員 共 新
 高橋 敬子 51 元県職員   幸 新
 平野 達男 59 前復興相   無 現
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関連; 小沢氏率いる生活の党への関わり「白紙」~達増拓也岩手県知事に微妙な変化 参院選岩手選挙区 2013-06-24 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 
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【関西の議論】存在感ゼロ「嘉田知事」、環境派も泣く「卒原発」封印…ケチのつき始めは「小沢氏」と組んだこと
産経新聞2013.5.12 12:00[関西の議論]
 昨年暮れの衆院選に絡む“新党騒動”でミソをつけた嘉田由紀子・滋賀県知事の求心力低下が止まらない。選挙での惨敗がこたえたのか、今年度予算編成では看板の「卒原発」は“封印”。四面楚歌の中で対立する自民党にすり寄り、「道路」「河川」といったコンクリ・インフラの整備で増額を決めた。環境派・リベラルの旗手ともてはやされたかつての存在感はなく、今年夏の参院選、来年夏の知事選が迫る中、進退に関する憶測も飛び交う。
*自民に妥協
 嘉田氏は昨年の衆院選の直前、小沢一郎氏(現・生活の党代表)と共闘して日本未来の党を旗揚げし、代表に就いた。このことで県議会や支持者から激しい反発を受け、「絶大」とされた県内基盤が大きく揺らいだ。県議会からは、国政政党代表と知事職の兼務解消を求める決議を突きつけられ、今年1月4日、結党から約40日で代表辞任表明に追い込まれた。
 一連の新党騒動が県政に落とした影は大きく、今年度の当初予算編成をめぐり、県議会で過半数を占める自民会派が態度を硬化。嘉田氏は対立を避け、河川整備や道路改修、交番や駐在所の建て替えなど自民が求める項目を次々と増額した。
*嘉田カラーはどこに?
 こうして苦労してこぎつけた予算編成だが、評判はいまひとつだ。編成当時の佐野高典・県議会議長は「紋切り型で嘉田カラーが出ていない。新党立ち上げで予算編成に早くから携わっていなかったからか、何がしたいのかわからない」と指摘。支持者からも「嘉田氏の持ち味である環境面でのアピールが少ない。持論の『卒原発』はどうなったのか」と失望の声が聞かれた。
 予算案を審議した県議会で嘉田氏は低姿勢を貫き、政治姿勢を問う質問には県政重視の姿勢を強調するなど、事態の打開を模索している。
 分党し、政治団体となった未来の党。嘉田氏はその政策アドバイザーを務めるが、「未来には知事として現場の声を届けたい。その上で団体内で議論を尽くし政策を決定してもらうと考えている」とし、距離を置く意向を示している。
 ある政党関係者は「新党騒動の影響はまだしばらく尾を引きそうだ。嘉田氏のイメージが悪化して県民人気が大きく低下しており、厳しい県政運営は続くだろう」とみる。
*支援母体からも見放され
 嘉田氏は今年4月、支援母体だった地域政党「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)の相談役も外された。対話の会としては、新党騒動をめぐる混乱の責任をとった形だ。
 同会には小沢氏の政治手法を嫌う“小沢アレルギー”があり、未来結成以降、退会者が続出していた。このため衆院選で自主投票を決めるなど、未来と距離を置いたが、衆院選後も会員から厳しい声が相次いだため、ついに「親離れ」を決意した。
 対話の会の清水鉄次代表は「県民のための地域政党でありたいと、原点に返ることにした。われわれも生き残るためには独自性が必要ではないかと思った」と述べる。
 一方、嘉田氏は「(相談役としては)実質は何もやっていない。自分としては、国政に対してはより独立的に動けるようになる。本来の姿に戻ったと思う」と話した。これが何を意味するのか。
*参院選出馬? 知事選は?
 嘉田氏の国政再進出を取り沙汰する声は今も多い。衆院選に未来から出馬し、落選した元衆院議員は「嘉田氏はまた動き出すのでは」と、参院選出馬の可能性を指摘する。嘉田氏は衆院選後にインターネット交流サイト「フェイスブック」を始めたが、このこともインターネット選挙解禁に向けた動きとみる向きがある。
 当の嘉田氏は2月、報道陣とのやり取りの中で参院選出馬を否定し、来夏までの知事の任期をまっとうする考えを強調した。しかし、昨年の衆院選での唐突な新党結成-国政参加という前例があるだけに、関係者は気をもむ。
 3期目の知事選への態度も明確にしておらず、周辺からは「新党騒動以降、嘉田氏は県政への意欲が以前より薄らいでいるようにみえる」との声も出ている。
 自民党関係者は「いまは県内地盤を固め直すのが先決との判断があるのだろう。しかし、参院選前の動きには注視する必要がある」といい、求心力が落ちたとはいえ、その動向からは目が離せないところだ。
(藤原直樹)
 *上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
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