時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

新・古着屋総兵衛15 ~故郷はなきや~

2018-04-08 | 読書
鳶沢信一郎率いる交易船団が
ようやく越南に到着した
一行は
政変時に離れてしまった
総兵衛の母
今坂恭子の安否確認に総力を挙げる
一方
江戸では
丹石流の剣を遣う
手練れの浪人筑後平十郎が
総兵衛暗殺の刺客を
請け負ったとの情報がもたらされた
平十郎は
稀代の名刀
福岡一文字則宗に
執心しているという
知恵者の小僧忠吉は
犬の甲斐を連れて
何食わぬ顔でその長屋へと向かった



今回の航海に
十代目大黒屋総兵衛こと
今坂勝臣の実弟・勝幸と
実妹・おふくが同行しております

鳶沢一族に
池城一族 今坂一族 柘植衆が加わり
大工の棟梁
隆吾郎とその息子・来一郎
伊吹衆の若者
黒伊吹流鎖鎌の使い手・飛助
予想以上に大所帯になった
一族を
統率することを優先にしていた
総兵衛勝臣は
実の弟妹に
あえて目を向けず
厳しく接しておりました
弟勝幸は多少
兄の立場を理解していたようですが
如何せん
故郷を追われ
不安な思いで
日本に来た妹おふくには
兄恋しさ・故郷恋しさもあり
周囲に溶け込もうとせず
孤立していました
ですが
今回の航海で
砂村葉と出会い
葉の人柄やら
その生い立ちに隠された
諸々を通して
おふく自身も
前向きになってまいりました
そして何より
死んだと思われていた
母・恭子と
再開できたことは
本当に良かったです

一報
江戸では
総兵衛勝臣を
暗殺しようと
雇われた刺客
筑後平十郎が
何と!
逆に懐柔されると言う
展開に…
長屋のおかみさん達から
重宝がられ
大黒家が差配する
長屋に住まわせてもらうなら
店賃お支払いします!
とまぁ~
律儀な浪人さんなんでしょう
腕もたつ
性格よし
分別もある!
今後
どんな感じで
絡んでくるのか
楽しみです

完結する気配
まったくありまえん!