時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

禁断の魔術 6

2016-02-18 | 読書
君は、確か…古芝君
そうだ 古芝伸吾君だ
久しぶりだな どうしてここに?
あっ もしかすると…

おかげさまで
合格できました
工学部機械工学科です


一年と少し前
湯川の母校統和高校の
物理研究部存続の為
協力して欲しいと言う
伸吾からの手紙が
二人が
出会った切っ掛けだった

数か月後
伸吾の姿は
クラサカ工機と言う
部品製造の会社にあった

ある日
フリーライターの
長岡修が殺された
彼は
代議士の大賀仁策を追っており
大賀の担当の新聞記者が
伸吾の姉
古芝秋穂だったことが判明する

そして
伸吾が失踪

愛弟子
古芝伸吾の企てに気づいた時
湯川がとった
驚愕の行動とは…



小説だってことは
わかっちゃいるけど
「容疑者Xの献身」では
帝都大学の同期
石神哲哉を失い
って
死んでないけど

「禁断の魔術」では
才能ある
伸吾を
こんな形で失うとは…
ってこちらも
死んでないけど


地雷は
核兵器と並んで
科学者が作った
最低最悪の代物である
いかなることがあっても
科学技術によって
人間を傷つけたり
生命を脅かしたりすることは
許されない
私は
科学を志す者として
過去の過ちを正したい 

君のお父さんが
勤務していた
暁重工で開発を提案した時の
報告書の後書きにあった
文面だ

科学を制する者は世界を制す


核兵器や地雷を
思い浮かべた時
この言葉は
全く別の意味を持ってしまう
お父さんは
自分自身への戒めとしても
この言葉を忘れないように
していたんだ
どうだ古芝君
この話を聞いて
どう思う?

君がやろうとしていることは
果たして
天国のお父さんを
喜ばせるだろうか

湯川学が
淡々と語りかけるシーンには
伸吾に対する
愛情と共に
物理学者として
生きている
自分自身の
覚悟とか責任
信念を
伝えようと
していたように
感じました

大賀仁策が
社会的制裁も受けず
あのまま
代議士続けるの?
何か
腹立つぅ~
スーパーテクノポリス計画も
どうなってしまうのか
そのあたりの
落ちがないのが
気になりました
そして
もうひとつ

急遽
ニューヨークに行くことになった
しばらく戻らない


って
おいおい
湯川先生~~
このシリーズ
開幕引きとか?