金沢のことは、すべて書いたと思っていましたが、忍者寺こと妙立寺(みょうりゅうじ)のことをすっかり忘れていました。寛永二十年(1643年)、三代藩主前田利常公の命により、城内にあった祈願所を移し、運上町に妙立寺が創建されました。当時、加賀藩は百万石の禄高を誇る外様大名の雄として徳川幕府から常に監視下に置かれ、相当の緊張状態にあったということです。このような背景から、利常は金沢の街をはじめとして、幕 . . . 本文を読む
香林坊からバスで金沢駅まで戻ると、「あんと」の中のお蕎麦屋さんで昼食を食べます。冷たいかき揚げそばを注文しましたが、美味しい上に、ボリュームがたっぷりです。店内は、ビジネスマンと観光客が半々という感じです。
金沢駅のホームから北陸新幹線に乗車すると、来たときと同じくわずか2時間半で東京駅まで帰ることができます。後ろ髪を引かれる思いで、金沢をあとにします。加賀百万石の金沢、美味しい金沢、美しい . . . 本文を読む
さて、金沢の旅も終わりに近づいてきました。大野庄用水に沿って歩くと、江戸時代の風情が感じられて、一瞬和服を着て、髷を結った人々が往来する様子を夢想してしまいます。「金沢市老舗記念館」は、往時の生業を再現している貴重な資料館です。ここは、天正7年(1579年)開業の薬舗「中屋」を移築した資料館で、江戸時代の薬屋の面影を今に伝えてくれます。
薬屋の店先を再現したコーナーがあり、煙草盆や火鉢が置い . . . 本文を読む
金沢の繁華街の香林坊から少し西へ入ったところに、長町武家屋敷跡があります。鞍月用水の流れを目にすると、時の流れが変わってきたような錯覚に陥ります。築地塀に囲まれたお屋敷が続き、狭い路地を曲がると、今度は板塀になり、右に「おいしいいっぷく」、左に「鏑木商舗」と記した提灯が下げられた風情ある門構えの家を発見します。
「鏑木商舗」は、ガイドブックには「九谷ミュウジアム」とも表記されていますが、九谷 . . . 本文を読む
主計町茶屋街から浅野川大橋を渡って、しばらく歩いたところに、ひがし茶屋街があります。ここは、金沢三茶屋街の中で最も大きい茶屋街です。まるで、時代劇のセットのように、いくつもの通りが伝統的な出格子のある街並みを見せています。そのため、外観は「茶屋街」ですが、実際は料亭だけでなく、土産物店、喫茶店、工芸品店などになっています。
金箔工芸品店では、金沢伝統の金箔を使用した工芸品の数々が販売されてい . . . 本文を読む