KAMAKURA☆CHAMPROO

見る前に跳べ!「無計画に走るのは世の常」が座右の銘

くたばれ愚連隊

2005-09-13 00:11:23 | MOVIE・TV
「くたばれ愚連隊」を観ました。
鈴木清順監督、和田浩治主演、1960年の作品です。56年からの清順作品を観て来ましたが、初めてのカラー作品です。

ストーリーはこちらを参照。

観てみて印象深かったのは2点。

まずは主題歌のメロディが「東京流れ者」に似ていたこと。

花のお江戸の思い出は
青いネオンに銀の雨
心に残るダチの顔
オイラ純情愚連隊
ああ何故かしら せつなきわが心
関東流れ者

今に見ていろ 俺だって
きっと一旗上げるんだ
待ってておくれよそのときを
オイラ純情愚連隊
ああ何故かしら せつなきわが心
関東流れ者


歌詞はその後数年たって発表された「東京流れ者」に比べ随分ヒューマンですが、作曲が浜口庫之助なので、ちょっとびっくり。鈴木清順さんのモチーフとしてずっとこだわっていた曲のオリジナルが、庫之助作品だったとは。浜口庫之助は岡林信康「見る前に跳べ」において

歯のない口から よだれをたらし
花の生えてない お花畑に 酔わせられ 酔わせられ
ロールオーバー庫之助  (By 早川義夫)


と唄われたときから私にとってエスタブリッシュメント歌謡の権化だったのですが、
「東京流れ者」の原曲の作者だったとしたら、何と失礼なことを考えていたんだろうという感じです。

あと、この映画'60年の淡路島が舞台なのですが、交通機関に馬が使われていたことがとても印象的。バイクでも車でも自転車でもいいのに、何故か馬。清順版マカロニウエスタンなのか、流れ者は馬で移動するのが美学なのか、今観ると理解に苦しむところではあります。

いずれにしても貴重な作品。日本映画のパトスも感じます。鈴木清順はいいです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿