目つむりていても吾(あ)を統(す)ぶ五月の鷹 寺山修司
「五月の鷹」とはいったいなんでしょう。
角川春樹さんの一行詩集「晩夏のカクテル」に「五月の鷹」という章があって、その中に
五月の鷹俺の言葉はナイフである 春樹
という句があります。ナイフのように鋭い言葉で表現される抒情のようなものなのでしょうか。 . . . 本文を読む
毎日新聞社刊「俳句α」に金子兜太氏の「兜太のあるふぁ添削塾」で篠原勝之(クマ)さんの俳句が取り上げられていました。
推薦句
冬の蝿巨魚の柩に手向けをり
鶯や宇宙の塵の飛来せり
佳作
きしむ海膨るる崩る咳ひとつ
屁こき虫墜ちて這いつつなぜ飛ばぬ
ねこやなぎ削ぎし頭蓋の赤い川
うらがえる裏白飛ぶや午前二時
人殺す煙の海の青魚喰う
雲に鳥北へ傾ぎつ燃える串
嬰負うた足なえ猿や雪旋る
おおぜいの白菊の . . . 本文を読む
8月19日は「俳句の日」だそうです。
8月8日が立秋なので俳句の世界では今はもう秋ですが、まだまだクソ暑く、エアコンの効いた部屋から出るのはちょっと勇気が要ります。
鎌倉をぬけて海ある初秋かな 飯田龍太
由比ガ浜へ向かう道にも秋を感じたいけど、まだちょっと。
. . . 本文を読む
月刊「俳句」(角川書店)4月号購入。
平成俳壇という投稿欄に投句しているのですが、今月も入選せず。
3ヶ月前に投句したものなのでどんな作品か忘れてしまいましたが、たしか
寒星のドツペルゲンゲル我を見る
といった句ではないかと。やっぱ、だめですかね・・・ . . . 本文を読む
飯田龍太氏=現代俳句の第一人者(読売新聞) - goo ニュース
小林恭二氏の「俳句という遊び」、「俳句という愉しみ」で俳句に興味を持ったため、「俳句という遊び」での句会に参加されていた飯田龍太さんには、敬意をもっていました。その作品の凄みというかスケール感からすると、大きな星のような存在でした。
いきいきと三月生る雲の奥
大寒の一戸もかくれなき故郷
涼風の一塊として男来る
格好のよい句だと . . . 本文を読む
金子晉句集「月下變」の中で次の句が印象に残りました。
洪水に突っ立ってをる向日葵だ
大雨が降って洪水に襲われる。雨がやんだあとも茶色い濁流が渦巻いている。その中に一本の向日葵が真っ直ぐに立っている。
現実にこのようなことはありえないかもしれませんが、何故か濁流の中に突っ立っている向日葵が見えてきてしまいます。大きな花をこちらに向け、何か挑戦的な雰囲気を漂わせる(あるいは殺気すら感じさせる)向 . . . 本文を読む
土曜日のNHK俳句で宇多喜代子さんが永田耕衣が取り上げられておりました。
永田耕衣(1900~1997)の俳句は難しいと言われますが、確かにその通り。
番組でも取り上げられた
夢の世に葱を作りて寂しさよ
他に
後ろにも髪脱け落つる山河かな
少年や六十年後の春の如し
空を出て死にたる鳥や薄氷
など。なかなか一口では語れない句だと思います。(まだ私には無理です)
これらの句に比べると、あまり . . . 本文を読む
本日の朝日新聞夕刊第1面の「ニッポン人・脈・記」に俳人の金子兜太氏が取り上げられておりました。
どのようなコンセプトのシリーズか、普段余り意識していなかったので、よくわかりませんが、金子氏の紹介として、東京帝大を卒業して日銀に入ったが、戦争体験から、戦後出世を拒否し係長で終わった云々が強調されていました。
朝日新聞の偏差値の高げな記者さんのアプローチ、「当たらずといえど的外れ」ですね。確かに日銀に . . . 本文を読む